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「勝つチームの雰囲気あった」U-16代表主将、DF半田が抱いた予感は現実に

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キャプテンとしてU-16日本代表を引っ張ったDF半田陸(山形ユース)

[9.30 AFC U-16選手権準々決勝 U-16日本代表 2-1 U-16オマーン代表 マレーシア]

 U-16日本代表のキャプテンという重責を担って戦ったDF半田陸(山形ユース)は、U-17W杯出場を決めた試合を振り返り、こう言った。

「勝つチームには勝つ雰囲気があると言われていたけれど、その雰囲気が少しはあったかな」

 大会前は、勝利に向かう気迫や団結という意味で一抹の不安も抱えたチームだった。だが、いざ大会に入り、海外での共同生活を送りながら練習、試合を重ねる中で確実に雰囲気は良化した。決戦を前に、半田もこんなことを言っていた。

「練習でも一人ひとりが『これは自分のチームだ』という感じを持てていて、いい感じになっているのかなと思います。今までは決まった人しか(練習の)準備をしなかったり、物を運ばなかったりとかもあったんですけど、今は一人ひとりが少し早く来て準備したり、今日の練習でも一人ひとりが声を出して盛り上げたりできていた」

 黙々と役割をこなすのは半田も同じで、すでにプロに混じって練習し、上の年代別代表にも選ばれているが、特別扱いを受ける気もない。派手に気合いを入れて盛り上げるようなタイプのキャプテンではないが、やるべきことをサボらずキッチリやり続ける姿勢で、チームの雰囲気を作ってきた。

 試合ではオマーンの強力な攻撃陣と激しくマッチアップ。連戦の疲労もあったか、「自分の調子はあまり良くなかった」と言うものの、1対1になれば粘り強く、ゴール前では体を張り続けた。「前は絶対に決めてくれると思っていた」とチームメイトを信じ、周囲とのコミュニケーションも欠かさず、戦い抜いた。

 最終盤に相手のシュートを体に当てて止めたプレーは森山監督直伝の守備スタイル。「絶対に最後は体を張れ」と、練習から徹底されてきた。

 世界切符を手にしたが、これで満足という雰囲気を漂わせる気はない。「チームの目標はアジアチャンピオンとしてU-17W杯へ行くこと。みんなで締め直して明日のトレーニングに向けてしっかり準備していきたい」。頼れるキャプテンの視線は、すでに次のゲームへと向けられていた。

(取材・文 川端暁彦)

●【特設】AFC U-16選手権マレーシア2018
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