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「あそこでは止められる気がしない」大阪府の10番MF樺山が左サイド支配

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大阪府の10番MF樺山諒乃介(左)は突破からのクロスを連発。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.1 国体少年男子2回戦 山口県 1-3 大阪府 三国運動公園人工芝G]

 V候補の一角、大阪府の中でも特に存在感ある動きを見せていたのが、左サイドの10番MF樺山諒乃介(興國高1年)だ。左サイドでボールを持つと、縦突破からのクロスを連発。「ずっと縦縦でバレていた」と振り返ったものの、「日本の中やったらあそこでは止められる気がしないです。あそこには自信あります」という樺山は警戒する相手を上回るテクニック、クイックネスで左サイドでの攻防戦を制し続けていた。

 この日、最も魅せて、チャンスを作っていたかもしれない。DFに距離を詰められても平然とリフティングしてボールを収め、1対1ではほぼ止まらなかった。だが、得点に絡むことはできず。「何回突破しても全部クロスやったんで。今日のミスを活かして明日はシュートを狙っていきたい」。突破するだけでなく、ゴールへ向かうプレーで多くの得点をもたらすつもりだ。

 今年は6月のインターナショナルドリームカップでU-16日本代表入り。攻撃力でアピールしたが、現在開催中のAFC U-16選手権メンバーに残ることはできなかった。「今回の国体が代表に戻る大きなチャンス。今回の国体はチームとして勝つこともそうですけれども、点獲って、アシストして、結果残して、代表に戻りたい」と意気込んでいる。

 課題の守備面に関しては意識してきた。相手の速攻に対応する形でポジショニングし、強度の部分も徐々に高めてきている。攻撃面では負けない自信があるだけに、「差を感じた」という代表レベルの守備へ。3選手がJクラブ内定を決めた興國高で意識高く成長を目指す逸材は、国体、選手権予選で目に見える結果を残し、守備面でも評価を高めて代表復帰を果たす。

(取材・文 吉田太郎)
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