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青森山田、鹿島ユース勢の球際バトルで一際目立った中学生MF松木玖生

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高校生相手に目立つプレーをしていた青森県の中学生MF松木玖生。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.2 国体少年男子準々決勝 青森県 3-0 茨城県 三国運動公園陸上競技場]

 青森山田中高の選手16名で構成された青森県と、鹿島ユース中心の茨城県。プレミアリーグEASTの優勝を争う青森山田高、鹿島ユースの選手たちは特に「絶対に負けられない」という思いを持って持ち味の球際の強度、ハードワークを出し合っていた。

 その中で一際目立つプレーをしていたのが、青森県の中学3年生MF松木玖生(青森山田中)だ。「バランスを取ってチームを勝利に導かせるようなプレーをしようと思っていて、真ん中で潰せるようにやっていました」。高校1年生や早生まれの2年生との球際のバトルで引けを取らず、むしろ上回っていた。

 チームメートの高校生以上に闘争心を感じさせる動き。前半はロングボールのこぼれ球の攻防やボール奪取の部分で存在感を示し、後半は相手がポゼッションにシフトした中で走らされる時間が増えたが、苦しい時間帯でも相手の中盤選手にプレスを掛け続けていた。

 その松木については注目MFの藤原優大主将(青森山田高1年)も「(自分が行けていなかったところにも)玖生が行ってくれて助かっているし、チームのためにやってくれているので本当に感謝しています」。落ち着いて攻撃をコントロールする部分も含めて年下の選手とは思えないような70分間だった。

「一個上のカテゴリーでやらせてもらって、自分が選ばれたことによって選ばれなかった高1の人もいるので、その人の気持ちも背負って自分がリーダーシップを持ってやっていきたい」。青森山田中の10番を背負って出場した夏の全国中学校大会は決勝で敗れ、連覇が4でストップ。その悔しさも持って戦うMFが、国体で日本一を勝ち取る。 

(取材・文 吉田太郎)
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