beacon

7年ぶりの選手権出場へ私学勢に挑戦!浦和東は県1部Lで昌平に惜敗も、前向きな戦い

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半39分、右SB中村弘汰(12番)のゴールを喜ぶ浦和東高イレブン

[10.7 埼玉県1部L第16節 昌平高 2-1 浦和東高 昌平高G]

 リーグ戦4連敗中と苦闘の続いていた浦和東高だが、選手権予選へ向けて前向きな試合となった。

 駒澤大高(東京)、習志野高(千葉)というタイプの異なる強豪校との練習試合を2連勝して昌平高戦を迎えた浦和東は立ち上がり、相手のパスワークや抜け出しのスピードに慣れずにピンチの連続。13分にDFラインの背後を取られて先制点を奪われた。

 その後も多くの時間帯でボールを握られていたが、徐々に相手のスピードに慣れて守備が安定。危ないシーンは幾度かあったが、それでもクロスをCB上原龍(3年)やCB種藤康太(3年)中心に跳ね返し、相手の背後への抜け出しにも対応して1点差のまま食らいついた。

 そして、MF中野音央(3年)の展開から左MF横田遥人(3年)のドリブルなどで反撃。後半7分には種藤のロングフィードから期待のエースFW小川翼(3年)がチャンスを迎える。なかなか攻め切ることはできなかったものの、我慢強く、集中した戦いを継続。その浦和東は後半半ばを過ぎて攻撃がやや停滞した昌平を押し返すと、39分に同点に追いつく。

 セットプレーのこぼれ球から交代出場のFW大越來(3年)がシュート性の左クロス。これを右SB中村弘汰(3年)が合わせて1-1とした。だが、45分、迫力を持って攻めてきた昌平に危険な位置でFKを与えてしまい、それを決められて1-2で敗戦。インターハイ全国4強の昌平相手に健闘したが、惜敗に終わった。

 浦和東の平尾信之監督は「昌平相手に1-1で終われれば良かったですね」と残念がっていたが、7年ぶりとなる選手権全国出場へ向けての最大のライバルに対して、戦える手応えを掴んだことは間違いない。

 チームは連敗中だったが、平尾監督は「元気出して、一から作ろうぜ」と選手たちに声をかけたという。その選手たちはこの日、ピッチ内外で前向きな言葉がけを続け、最後まで活気ある戦いを見せていた。選手権予選は初戦から気の抜けない戦いが続くだろうが、私学の強豪に挑む公立の雄は、相手に合わせた多彩な戦い方と元気を持って目標達成に挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

TOP