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森保J初合流の麻也が語る危機感と覚悟「自分がなぜここにいるのか」

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森保ジャパンに初合流したDF吉田麻也

 あらためて自分の存在価値を証明していく。ロシアW杯以来の復帰となった日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)が合宿2日目の練習で森保ジャパンに初合流。この日はランニングなど軽めの調整だったが、ロッカールームに戻ってからもピッチ横で練習を見学し、「コーチングスタッフもだいぶ替わって、練習内容も変わっている。意外と練習をやるなと。しっかり明日に向けて準備したい」と表情を引き締めた。

 ロシアW杯で主力を担った海外組の招集が見送られた9月11日のコスタリカ戦(3-0)では若手が躍動。MF中島翔哉、MF南野拓実、MF遠藤航といったリオデジャネイロ五輪世代だけでなく、東京五輪世代のMF堂安律も堂々とデビュー戦を飾った。

 森保ジャパンの初陣を映像で見たという吉田は「フレッシュで、勢いがあって、一人ひとりのアピールしたい気持ちが前面に出ていた。気迫が伝わってきたし、そこはW杯の前にはあまり感じられなかった部分。見ていてワクワクするようなアタックを繰り返していたし、楽しみだなと思う」と率直な感想を口にした。

 若手の台頭がチームの競争を促し、チームの成長にもつながることを確信している。今合宿では吉田のほか、FW大迫勇也、MF柴崎岳、MF原口元気、DF長友佑都、DF酒井宏樹というW杯組6人が復帰。「この融合がプラスに働くのではないかというポジティブな気持ちでいる」と前向きだ。

 一方、自分自身の現状には危機感もある。所属するサウサンプトンではカップ戦こそ出場機会を得ているが、リーグ戦は開幕からベンチとベンチ外が続いた。7日に行われたチェルシー戦(0-3)でようやく今季リーグ戦初先発。3バックの中央でフル出場し、日本代表に合流した。

「W杯が終わってからこの2か月はサッカー選手として何の手応えもない状態でここに来ている。最後に1試合だけ出たけど、まだまだ足りない。なぜこの代表に選ばれたのか、なぜ代表で長くやれているのか。監督やスタッフに証明しないといけない」

 “新人”の気持ちで森保一監督へのアピールを誓う30歳は「こういう難しい状況は過去にもあった。マネジメントするのは簡単ではないけど、やるしかない」と力説。「自分がなぜここにいるのかを証明しないといけない」と繰り返し、強い覚悟を示した。

(取材・文 西山紘平)

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