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日本vsパナマ 試合後の森保一監督会見要旨

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指示を送る森保一監督

[10.12 キリンチャレンジカップ 日本3-0パナマ デンカS]

 日本代表は12日、キリンチャレンジカップでパナマ代表と対戦し、3-0で勝った。

以下、試合後の森保監督会見要旨

森保一監督
「まずはここビッグスワンにたくさんのサポーターの皆さんが来てくださったこと、テレビを通してたくさんのサポーターの皆さんに応援していただいたことに感謝したい。試合は3-0ということで、無失点で試合を終えられたこと、しっかり得点チャンスをつくって3点を奪い、勝利できたことは良かったと思う。試合に出た選手だけではなく、チーム全員がこの短期間の中で我々がやろうとすることをトレーニングの中から意識してやってくれた。オンザピッチだけでなく、オフザピッチでも共有してくれて今日の試合につながったと思うし、選手たちの努力が結果につながったことは良かった。しかしながら、勝つことは大切だし、選手のハードワークは称えたいが、内容的にはポイントで見ると、攻撃も守備もまだまだ上げていかないといけないところが出ていた。これからさらにクオリティーを上げていけるように気を引き締めて次の試合も勝っていきたいと思う」

─ロシアW杯の主力組が戻ってきた中で今日の先発は2人だけだったが、先発に込めた思いは。
「今回の10月のキリンチャレンジカップ2試合でできるだけ多くの選手にピッチに立ってもらってプレーしてもらい、そこでそれぞれの力を見せてもらいたいということ、チームとしてやろうとすることを公式戦の中でレベルアップできるようにということで、今日の先発を選んだ。今日もA代表初出場の選手が経験のある選手と一緒にプレーすることで、融合という意味では化学反応がどうだったかは分からないが、チームの融合と全体的な戦術浸透のレベルアップは今日の試合でもできたと思うし、次の試合につなげることができたと思う」

─前線の4枚はW杯組の2人と9月に点を取った2人という組み合わせだったが、その手応えは。
「現時点でのベストなことはやってくれたかなと思うし、合わないところも合わせていこうというお互いのチャレンジしている、トライしているという思いを持ちながらプレーしてくれたと思う。現時点でのベストということと、これからさらに良くなっていく可能性があることを示してくれたと思う」

─フィジカルが強く、スピードもある相手に対して、監督として「もっとこうしてほしかった」というところはあるか。
「局面局面でスピードがあって、フィジカルが強く、運ぶ技術もあるパナマの選手に粘り強く対応してくれて、そこは個人でもチームとしてもいい守備の対応をしてくれたと思う。ただ、さらに個の局面で相手を上回っていけるような場面をもっと増やせるように、そこはレベルアップしていかないといけないかなと思っている」

─ボールを持ってビルドアップする部分と素早く縦につけるところのバランスはどうだったか。
「前半は相手がフレッシュな状態で、コンパクトに守備をしてきて時間とスペースを与えてもらえない中でどうやって崩していくかという部分で選手たちがボールを動かしながら、ボールを握りながら攻撃を仕掛けてチャンスをつくれたところは良かったと思う。後半は我々がリードしている展開の中で、相手が少し前がかりになったり間延びしたときに、カウンター攻撃を仕掛けること自体は悪くないと思っていた。しかしながら、選手にもさっきロッカーで話したが、カウンターあるいはビルドアップもそうだが、シュートチャンスまでいける状況があった中で、崩しのところがうまくいかず、ロストしてしまい、相手にカウンターのチャンスを与えてしまった。カウンターを仕掛けること自体は相手が間延びした中で悪くなかったし、我々がリードしている中でいい守備からいい攻撃にというところは悪くなかったと思うが、攻撃を完結できなかったという部分で、相手に(ボールを)渡して難しい守備をしなくてはいけなかったところは攻撃のクオリティーを上げていかないといけないと思う」

─不用意なパスやボールロストから相手の攻撃につながる場面が見られたが、次の試合では良くなっていくと考えていいのか。
「さらにいい内容の試合にしたいと思っている。チームとしてもまだ何試合もしているわけではなく、今日初めて同じチームでプレーする選手もいた。戦術も監督も変わった中でプレーしている。もっともっとクオリティーを上げて、ミスを少なくできれば、それに越したことはなかったと思うが、まずは選手たちがやろうとする姿勢を見せてくれて、ミスしてもミスで終わらず、切り替えて今はトライしているときなんだと。ミスをしたら、そのミスを取り返すために、ミスをした選手がリアクションする。周りの選手もしっかりリアクションしてあげる。次に切り替えてチームとして戦い続けられたことをポジティブに捉えていきたい。まだまだクオリティーは上げていかないといけないが、トライしてミスすることも出てくると思うので、それを取り返すために選手たちが今日やってくれたことをポジティブに考えたい。もしそれができていなければ、おそらく失点していたと思うし、選手たちがミスも当たり前だと思ってトライする。ミスしたときにはそれを取り返すために全員がしっかり守るということをやってくれたことをポジティブに考えたい」

─代表歴の浅い選手がたくさんいる中で日本代表のユニフォームを着ることの意味についてどんな話をしたのか。
「選手には日本代表でプレーする誇りや責任、喜びとか、そういうことは今日の試合前には話していない。ただし、戦術的なハードワークする部分であったり、最後まで戦い抜くところであったり、チームとして規律をもって戦い抜くこと。そういうところは我々チームとしてもこだわってやっているし、我々を応援してくださっているサポーターの皆さんや国民の皆さんもそういうところを見てくれているんじゃないかということは選手には話した。全員が集まったとき、選手たちには“選ばれてここにいるということ”“日常のクラブでの活動が評価されてここにいるということ”に自信を持って、責任を持ってやっていかなければならないと、練習の中でも話をしている。ただ、私が言わなくても、代表歴が豊富な選手たちが経験の浅い選手たちに代表の誇りや責任、重みというところは伝えてくれていると思う」

─ファウルが多くなった理由は相手のカウンター以外にもあるか。
「できれば我々のピンチとなる直接FKあるいは間接FK、相手の攻撃にプラスになるようなセットプレーは与えたくないと思っている。自分たちがロストしたあとにファウルする局面があったと思うし、これから上げていかないといけないところとしては、選手がボールを奪いにいくところは間違いなく今日の試合で良かったと思うが、粘り強く、ファウル少なく、いい対応でボールを奪い取る、相手の攻撃を防ぐことができるように、守備のクオリティーは上げていかないといけない。フェアプレーに関しては選手にも今日の試合前に伝えた。激しく厳しく、粘り強くやることは間違いなくやっていかないといけないが、不要なファウルをもらったり、相手を故意に傷つけたり、判定に対してしつこく言ったり、我々のペースが乱れることや、見ている人たちが“えっ”と不快に思うことはできるだけやめていこうと選手には話している」

─今日の試合も要所要所でメモを取っていたが、先月よりもメモの量は多かったか。ペンの色は黒だけか。
「メモの内容はお話できないが、局面局面での気になることをメモしている。9月のキリンチャレンジカップと今回のパナマ戦での量は今日のほうが少なかったと思う。ペンの色だが、今日は黒と赤と青を使ったと思う」

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