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[MOM2650]花巻東GK藤本勇飛(3年)_164cmの守護神、小学生時代の記憶頼りに旧友のPK阻止!

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後半33分、盛岡商高FW村井勇仁(9番)のPKを花巻東高GK藤本勇飛がストップ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.24 選手権岩手県予選準決勝 盛岡商高 0-1 花巻東高 いわスタA]

 花巻東高の白瀧慶監督は、奮闘光った選手たちの中で特にGK藤本勇飛(3年)の活躍を称賛していた。藤本は登録身長164cmの小さな守護神。対戦した盛岡商高の先発メンバーで藤本よりも小柄な選手は1人だけで、6人が彼よりも10cm以上大きな選手だった。

 当然、試合が進むにつれてゴール前で空中戦勝負するシーンは増えていった。だが、「練習から教わっていて、クロスでやってくると言われていました。そこは思い切って出ていったりして、高さのあるチームに負けないように頑張りました」という藤本は、怯まずに飛び出してキャッチングを連発。終始安定したプレーを見せ続けた。

 後半15分にはサイドから枠を捉えたシュートを横っ飛びでセーブ。そして、33分に相手PKを止めてチームを救った。盛岡商のキッカーはエースFW村井勇仁(3年)。蹴る直前でフェイントをかけてから右足を振り抜いた村井に対し、藤本は「村井くんは小学校の時から一緒にサッカーやっていた友達で思い切ってやろうと思ってやりました」と思い切って右へ跳ぶ。

 そして完璧にストップ。藤本のスーパーセーブをもたらしたのは小学生時代の記憶だった。当時、藤本は村井と対戦した際、自身の右側にPKを蹴られて決められたのだという。ここでも右に来ると読んでストップした藤川が“リベンジ”。そして1-0で決勝への切符を勝ち取った。

 旧友対決を乗り越えて全国まであと1勝。「次の決勝も無失点で頑張りたいです」という小さな守護神が、決勝で5連覇中の王者・遠野高の前に立ちはだかる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

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