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[MOM2662]福井商FW小吹健太郎(3年)_4点絡む活躍も「まだまだ」。成長の成果示して再び全国へ

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エースとしての仕事を果たしたFW小吹健太郎(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.28 選手権福井県予選準々決勝 大野高 0-6福井商高 丸岡スポーツランド]

「9番(FW小吹健太郎)と10番(MF武瀬龍哉)がうちの二枚看板。あそこをどう活かすかがうちの鍵」。高木謙治監督が、自信を見せる攻撃陣が、持ち味を発揮し、大暴れ。中でも、違いを見せつけたのは主将を務めるエースのFW小吹健太郎(3年)だ。

 最初に見せ場が訪れたのは、前半4分だった。左サイドでボールを受けるとドリブルでPA左に切れ込み、シュートを狙ったが相手DFに足を引っ掛けられ、PKを獲得。このチャンスは、「自信ある感じだったので、譲りました」と高瀬に託し、先制点をお膳立てする形となった。以降も自信を見せるスペースへの飛び出しとドリブルで積極的に大野高ゴールに迫りながら、2点目が奪えずに前半を終えた。「2点目がなかなか獲れなかったけど、自分たちでボールを持てていたので、大丈夫だと思っていた」と振り返るように気落ちした様子は見られない。

 エンドが変わった後半も攻撃の手を緩めず、後半4分に左サイドを抜け出すと、「練習通りのパターン」(小吹)でゴール前にマイナスのクロスを入れて、武瀬のゴールをアシスト。20分には長めに出たスルーパスを懸命に追いかけ、ゴール前にクロスを展開。DF竹田剣之(2年)の折り返しをMF小島俊也(2年)が押し込んだ。ここまでは味方の引き立て役が続いたが、32分にはMF酒井辰巳(3年)のシュートがポストに当たった所をしっかり詰めて、自身もゴールをマークした。

 終わってみれば、6得点のうち4点に絡む活躍だったが、「来週、再来週のゲームに照準を合わせているので、動き的にはまだまだ。もっとシュートを打たないとダメだし、もっと周りにシュートを打たせないとダメ」と話すように、満足はしていない。

 夏のインターハイでは1回戦で尚志高(福島)と対戦し、0-3で完敗。「全てのプレーが課題と感じるくらい差を感じた。相手はシュートまでの流れが上手かったし、守備も優先順位に準じてしっかり守られて、やりにくかった」。そう振り返る小吹も、シュート0本で終わり、悔しさを味わった。そこからは、全国で通用する技術を模索しながら、日々を過ごしてきた成果もあり、成長に確かな手応えを感じている。夏のリベンジに向け、チームとして、個人としても残り2試合は絶対に負けるわけにはいかない。

(取材・文 森田将義)
●【特設】高校選手権2018

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