beacon
TOP > NEWS > 記事詳細

今年も走り勝つチームに。昨年度全国4強の上田西が延長戦制して長野決勝進出!

このエントリーをはてなブックマークに追加

上田西高が延長戦の末、決勝進出

[10.27 選手権長野県予選準決勝 松本一高 0-1(延長)上田西高 アルウィン]

 旋風巻き起こした昨年度に続く全国へ、あと1勝! 第97回全国高校サッカー選手権長野県予選準決勝が27日に行われ、昨年度の全国大会で長野県勢初の4強入りを果たした上田西高が、松本一高と対戦。延長後半6分にCB藤田英輝(3年)が決めた決勝ヘッドによって1-0で勝った。上田西は11月3日の決勝で都市大塩尻高と戦う。

 今年も走る力と、継続できる力で勝つチームになってきている。MF井出大輔(3年)が「このサッカーはどうしても苦しいと思う。でも、上田西は走るフィジカルサッカーだと思って入学してきている。去年、結果も出ているのであとは監督、コーチを信じてひたむきにやるだけですね」と語るように、昨年の「結果」も自信に12km走や1km7本のインターバル走などに取り組んできた上田西がこの日も走り勝った。

 昨年度の準決勝でPK戦の末に勝利している松本一との再戦は、膠着した試合展開となった。上田西は前線へロングボールを入れ、いずれもスピードのある井出やMF小山光(3年)、そして昨年度の全国大会で活躍した10番FW田中悟主将(3年)が相手の背後やこぼれ球を狙って攻撃に繋げる。7分には井出の右ロングスローからCB畑島卓真(1年)が決定的な右足シュートを放ち、16分にはインターセプトした田中がドリブルシュート。その後も井出のロングスローなどによってゴール前のシーンを増やしていた。

 だが、白尾秀人監督が「攻撃で決定的なところを決められなかった。もう一歩のところでまだまだ入っていけない。昨年は入っていけた」と指摘し、攻撃の工夫の部分も求めていたように、全体的に不満の内容。ただし、守備ではあと一歩が出ていた上田西は、前線からのプレッシングで取り切れなくても、相手のフィードを足に当ててカットするなど相手にも思うようなサッカーをさせなかった。

 対する松本一はCB中島啓至(3年)を中心に相手のパワフルな攻撃を跳ね返す。奪ったボールを10番MF関大成(3年)が左右へ動かし、俊足FW小松生邑(2年)や1年生ドリブラー・増澤直哉を活用。チャンスは少ないものとなったが、後半10分には右スローインからサイドの局面をMF水谷光希(3年)が打開し、交代出場のFW岡田海斗(2年)がGKとの1対1を迎える。だが、上田西は昨年からの守護神、GK小山智仁(3年)が鋭い飛び出しでストップ。均衡を破るゴールは生まれない。

 試合は後半終盤から0-0のまま突入した延長戦にかけてスペースが増えて攻め合う展開に。上田西の井出や松本一の交代出場FW西山周翼(3年)がキレのあるドリブルでゴールに迫るなど互いにシュートチャンスを作り合う中、上田西が得意のロングスローから待望の1点をもぎ取った。

 延長後半6分、試合開始から通じて20本は投じていた井出の右ロングスローから、ニアのCB藤田が頭でそらすような形でゴールへ流し込む。上田西の田中主将は「最後は気持ちというところだったので全員で1点獲りに行けて良かったと思います」と語り、白尾監督も「最後、ウチの気持ちの強さが出て1点獲れた。守備から入ってセットプレーから1点獲れる。攣らずにやれたし、やってきたことは間違っていなかった」と頷く。この後、上田西は相手にシュートを打たせず、1-0で勝利した。

 昨年からのレギュラーは小山智のみで、今年のエース田中も1年前はスーパーサブ的な役割。加えて藤田とレフティーの左SB島津銀河(3年)がわずかではあるものの、全国のピッチを経験している。その選手たちは全国の経験を後輩たちにもさせたいという思いが強いようだ。藤田は「プレッシャーというよりも、もう一度全国のピッチに立って、下の代に経験させてあげたい。(そのために)やってやろうという気持ちです」と意気込む。また先輩たちから吸収したものも多い、と藤田。昨年はFW根本凌(現鹿屋体育大)を除くとほとんどが無名の存在だったが、全国のピッチで自分たちの特長を最大限に発揮し、京都橘高などの強豪を打ち破って長野県勢41年ぶりの8強、そして初の4強と歴史を塗り替えた。

 白尾監督はまだやるべきことがあるとする一方、今年の特長であるスピードなどに期待。そして、「一生懸命やる子たちで話を聞いてくれる。スタッフも一丸となってやっている」チームの一体感についても口にしていた。まずは決勝で勝利し、全国を経験し、勝ち進むチャンスを掴むことができるか。田中は「決勝行って満足するのではなくて、決勝で勝って、全国で勝ち続けるというのが目標なので全員で勝ちに行きたいと思っています」と宣言。初の県連覇を懸けた決勝でもやるべきことを貫いて、走り勝つ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

TOP