beacon

“サウジ対策”3バックは機能せず…U-19影山監督「ジャブのように効いてしまった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

U-19日本代表は準決勝で敗退した

[11.1 AFC U-19選手権準決勝 U-19日本代表 0-2 U-19サウジアラビア代表]

 “サウジ封じ”はかなわず、圧倒的に攻め込まれた。U-19日本代表は準々決勝から先発9人を入れ替え、守備固めのオプションとして使っていた3-4-2-1を初めてスタートから採用。前線のスピードあるアタッカー陣を封じる“サウジ対策”で決勝進出を狙ったが、奏功しなかった。

 影山雅永監督は「相手の強みを抑えるというよりは、我々の強みがさらに生かせるだろうという私の読みもあったが、そうはならなかった」と采配の意図を説明。「システムの問題もあるが、サウジの凄まじいプレッシャーを前にゲームをコントロールできなかった」と完敗を受け止めた。

 中3日だった日本が先発9人を変更したのに対し、中2日だったサウジアラビアは先発変更を1人にとどめ、10番トルキ・アランマル、15番ファラジ・アルガシャヤンら能力の高い先発組をぶつけてきた。日本は序盤から守勢に回り、サイドを崩されて前半29分に失点。サイド攻撃、背後のスペースを狙う相手のスタイルは事前にスカウティングできていたが、実際に対峙した圧力はそれを上回っていた。

「球際のプレッシャーと裏へのランニングを繰り返されて、ジャブのように効いてしまった」。先制点を献上した後も防戦一方。何度も決定機をつくられ、たまらず前半40分前に4バックに変更したが、前半アディショナルタイムに再び2点目を与えた。

「あれだけモビリティとランニングをされた時に4枚にするのはさらにリスクがある。同じようにランニングを繰り返されると捕まえきれなくなる。ただ、0-2になった時点でそれ以上の失点は許されない。リスクを背負ってでも今度はボールを握ってコントロールして点を返していこうという指示をした」

 0-2で迎えたハーフタイムに指揮官はそう指示を出したが、交代策でも流れは変えられなかった。サウジアラビアのボールポゼッション率は約70%。日本の枠内シュートは0本という完敗だった。来年5月開催のU-20W杯を前にアジアの厳しさ思い知らされる結果となったが、影山監督は「必ずや半年後にもっともっと力強い姿になるように努力したい」と視線を切り替えた。

(取材・文 佐藤亜希子)

●【特設】AFC U-19選手権インドネシア2018
★日本戦全試合はCS放送のテレ朝チャンネル2で生中継!

TOP