beacon
TOP > NEWS > 記事詳細

“新興勢力”大手前高松が高松商の連覇止めて初の決勝進出:香川

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF山岡啓太郎(3年)が後半12分に先制点を決めた

[11.3 高校選手権香川県予選準決勝 高松商0-2大手前高松 県営主]

 第97回全国高校サッカー選手権大会の香川県予選準決勝が3日に行われ、大手前高松高高松商高を2-0で下し、初の決勝に進んだ。10日にpikaraスタジアムで行う決勝では、四国学院大香川西高と対戦する。

 準決勝の相手である高松商は、共にプリンスリーグ四国でしのぎを削る仲。ただし大手前高松にとっては、越えなければいけない壁でもあった。今季の夏の総体予選でも準決勝で0-2と敗戦。プリンスリーグでは上の順位にいるが、「一発勝負は常に負けていた」(川上暢之監督)からだ。

 予想通りの立ち上がりからがっぷり四つの展開になる。大手前高松はFW片上椋太(2年)やFW泉秀斗(3年)がDFラインの裏を突く動きでチャンスを伺うが、なかなかシュートまで持ち込ませてもらえない。だが守備の集中力も高く、高さのある高松商の攻撃をしのいでいく。前半35分の混戦からMF片山大輔(2年)に許したミドルも、しっかり体を寄せて、シュートを枠に飛ばさせなかった。

 後半に入っても緊張感のある展開は続く。9分に大手前高松がロングスローからゴール前の混戦を作ると、DF亀山幹太が押し込むが、GK西滉太(3年)の好セーブに阻まれる。逆に11分の高松商、MF豊田大輝(3年)の強引なドリブル突破からMF倉本卓弥(2年)が左足でゴールを狙うも、シュートはわずかに枠右に外れていった。

 だが後半12分、ついに試合が動く。大手前高松は左サイドを縦に突破した片上がクロス。これに右サイドから走り込んだMF山岡啓太郎(3年)が、ダイビングヘッドで合わせる。これが右隅に飛ぶと、GKの手を弾いてゴールラインを越えた。

 先制点を奪ったことで、大手前高松には落ち着きが生まれる。一方の同点弾を目指す高松商は積極的に交代枠を使いながら流れを変えにかかるが、なかなか思うように攻撃が仕掛けられない。すると後半37分、大手前高松は浮き球で抜け出したに反応した山岡が、GKとの競り合いも制してゴール前に顔を出す。相手DFに詰められてシュートは枠を叩いたが、跳ね返りを片上が頭で押し込み、勝負を決めた。

 本格的に強化を始めて9年。東京学芸大までサッカーを続けた川上監督のもと、コツコツと力をつけてきた。ただし現在はプリンスリーグを戦うまでになっているが、全国大会とは無縁。選手権の最高成績も2年前のベスト4が最高だった。

 選手権予選2連覇中だった高松商を破っての決勝進出。悲願の県制覇まであと1つに迫った。その決勝の相手は香川西。優勝した新人戦では準決勝で下し、プリンスリーグでも2-2と引き分けた相手だ。川上監督が「知らない相手よりもやりやすい」と話したように、相手にとって不足はない。新興勢力の代表として、まずは歴史を作りたい。

 一方の高松商は、川原寅之亮監督が「力がなかった」と話したように、内容面でも相手を上回ることは出来なかった。連覇は止まり、インターハイに続く全国大会出場もならなかった。しかし涙を流すイレブンを目にすると、指揮官は「選手はよく頑張った」と労うことも忘れなかった。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2018

TOP