beacon

[関東]駒大高部員も観戦、駒大が専大振り切りインカレ圏内キープ「一緒に全国に」

このエントリーをはてなブックマークに追加

駒大が専大を振り切った

[11.4 関東大学1部L第19節 専修大2-3駒澤大 味フィ西]

 関東大学リーグ1部の第19節が4日に行われ、味の素フィールド西が丘の第1試合では駒澤大専修大を3-2で振り切り、2連勝を飾った。後期はまだ1敗、6戦負けなしの駒大は、順位は6位と変わらないが、勝ち点を29に伸ばした。

 先制は専大だった。前半17分、右サイドで獲得したCKをMF小林岩魚(4年=甲府U-18/甲府内定)が蹴ると、ニアでFW中山克広(4年=麻布大附高)がそらす。そして中央に走り込んだMF葛谷将平(4年=大津高)が豪快に蹴り込み、スコアを動かした。

 専大は前半25分にもビッグチャンスを迎える。MF岡本勇輝(3年=横浜FCユース)のスルーパスに反応したFW遠藤翔太(2年=広島皆実高)がGKと1対1を迎えるが、GK角井栄太郎(4年=三浦学苑高)に防がれ、追加点とはならなかった。

 一方の駒大はゴール前でいい形を作れずにいたが、前半41分、待望の同点弾が生まれる。FW高橋潤哉(3年=山形ユース)がゴール前にドリブルで持ち込むが、シュートをミスし倒れ込んでしまう。ただプレーは継続。MF中原輝(4年=ルーテル学院高)が上げた右クロスから混戦が生まれ、胸トラップでボールを収めたMF薬真寺孝弥(2年=長崎総合科学大附高)が右足で豪快に突き刺した。

 息を吹き返した駒大は、後半に入ると一気呵成に攻め立てる。16分のスーパーサブとしての活躍が光るFW矢崎一輝(2年=駒澤大高)の投入でさらに勢いをつけると、同18分、左CKの流れから波状攻撃を生み出す。3度のシュートは相手に当たって決めきれなかったが、4度目に蹴った矢崎のシュートがゴールネットを揺らし、逆転に成功。さらに28分には中原が突破から右足一閃。糸を引くような弾丸シュートがゴール左隅を捉え、リードを2点に広げた。

 しかし終盤は専大が攻め続ける展開になる。後半32分に前半から脅威になり続けていたスピードスターのFW中山克広(4年=麻布大附高)のゴールで1点差に詰め寄ると、立て続けに駒大ゴールに迫る。だがあと一歩届かず、逃げ切られてしまった。

 この日は駒大の集中応援日。ゴール裏の応援席には控え部員らが大挙し、野太い声援を送り続けていた。高校選手権の東京都予選準決勝に勝ち上がっている駒澤大高の後輩らも観戦に訪れていたことで刺激になってたという矢崎は「恥ずかしいプレーはできないと思った」。勝ち点を29に伸ばし、インカレ出場をグッと引き寄せたことで、「一緒に全国に行けたらいい」と笑みをこぼした。

 ただ喜ぶばかりでなく、リードが広がってから足が止まってしまったことも反省しないといけない。3点目を決めた中原も「ピッチの中で安心する雰囲気があった」とくぎを刺すと、「もうインカレに行くのは当たり前。インカレでいい成績を残すためにも、なるべくいい順位で終えたい。そのためには残り3戦、すべて勝つことしか考えていません」と気合を入れ直していた。

 一方の専大は2連敗。前期を3位で折り返したことがウソのように、後期は8戦を終えて未勝利と厳しい戦いが続いている。この日はコーチの発案で4バックから3バックに変更して刺激を求めたが、結果は変わらなかった。残り3戦、目標を見つけにくい戦いになるが、何とか意地を見せてほしい。
 
(取材・文 児玉幸洋)
●第92回関東大学L特集

TOP