beacon

ブラインドサッカー世界2位のアルゼンチン代表が語る日本代表の課題

このエントリーをはてなブックマークに追加

マキシミリアーノ・エスピニージョは6月の世界選手権で12m以上のロングシュートを決めた

 日本代表が3人マークしてきても、アルゼンチンのエース・マキシミリアーノ・エスピニージョはブルドーザーのごとく突進し、ゴールネットを揺らした。4日に勝ち越し弾、ダメ押し弾を決めたマキシミリアーノは、2日のトレーニングマッチとあわせて2日で3得点。世界2位のエースの貫禄を見せつけた。

「3人来ていたのはわかっていたし、日本の守備は組織されている。今日は神様のおかげで入った。(勝ち越しの)2点目を決めた後にインテンシティ(プレー強度の激しさ)が下がったのがわかった」

 マルティン監督も遠回しに日本代表の課題をこう明かした。

「そんなに(日本と)力の差はないが、あえて(アルゼンチンとの差を)言えば、選手を変えてもインテンシティが続くかどうか、だと思う」


 ブラインドサッカーの選手交代は自由だ。4日の選手起用を見ると、アルゼンチン代表は10人中、出場しなかったのはFPアンヘル・デルドのみ。対する日本はFP寺西一、日向賢、今回初招集の21歳丹羽海斗の3人がピッチに立てなかった。高田敏志監督もこの3人を自信を持ってピッチに送り出せるような、層の厚いチームを作ることが急務だろう。

 3人に囲まれてもゴールを奪える決定力について聞かれたマキシミリアーノは、こう煙に巻いた。
「ガイドの声をよく聞いて、たくさん練習することです」

 ゴールへの嗅覚は、人に伝えるものでも、学べるものではない。日本代表戦士はそれぞれ、日々の練習で各自あったスタイルを自分でつかむしかない。

(取材・文 林健太郎)

●障がい者サッカー特集ページ 

TOP