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[MOM2695]日本航空MF塚越誠也(3年)_ 誰より身体張って戦う“航空のビダル”

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前半4分、日本航空高MF塚越誠也(右)が先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.10 選手権山梨県予選決勝 帝京三高 0-2 日本航空高 中銀スタ]
 
「今日、良く戦った。行くところで一歩でも出すという姿勢がある」。日本航空高の仲田和正監督も称賛していたが、“航空のビダル”ことMF塚越誠也主将(3年)が強い責任感を持って体を張り、戦ってチームに全国切符をもたらした。
 
「自分のストロングは相手潰したり、ハードワークや球際なのでそれを出そうと思っていました」という塚越だが、得意の守備面よりも先に攻撃面で結果を出す。前半5分、敵陣PAの外側で攻撃をサポートすると、こぼれ球を右足シュート。これがDFに当たってゴールに吸い込まれた。

 チームにとって大きな先制点。「こぼれ球が来ると信じていた」と微笑む主将のゴールが日本航空を乗せた。前からボールを奪いに行くチームの中で塚越は帝京三高のキーマン、大型MF平田和也(3年)をマンマーク。本人は競り負けていた部分があったことを納得していなかったが、得点力も備えた相手に最後まで決定的な仕事をさせなかった。

 無失点のまま試合終了の笛が鳴ると塚越はピッチに突っ伏して勝利を喜んだ。兄・隆成さんは帝京三高のMFとして3年前の選手権に出場。兄の後輩たちに勝って全国出場を決めた塚越は、全国で「活躍して兄を越えたい」と意気込んだ。

 厳しいチェックで相手のキーマンを消す塚越は自身と同じく迫力のあるプレースタイルが特長のチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルが目標。推進力のあるドリブルとミドル弾も武器の“航空のビダル”は全国でも自分の武器を発揮することを誓う。

「球際とか絶対に負けない自信があるので、そういうところを全国で通用できるか分からないですけども頑張ってきたい」。味方への声がけを続け、ハードワークを求めるリーダーとしてもチームに欠かせない存在。全国でも誰よりも体を張って戦い続け、チームメートとともに白星を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2018

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