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[MOM2697]徳島市立FW岡健太(3年)_快足アタッカーがリベンジマッチで決勝点!

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決勝点の徳島市立高FW岡健太(右)が鳴門渦潮高のFWとして活躍中の妹・岡百々花と笑顔で記念写真

[11.10 選手権徳島県予選決勝 徳島市立高 1-0徳島北高 徳島市球技場]

 昨年度の選手権予選決勝では再々、チャンスを迎えながら1点が奪えず徳島北高に0-1で敗戦。「俺が出て、点を獲らないと昨年のことは返せない。昨年は俺が外したいせいで負けたから、今年は絶対に決めて皆で全国に行きたかった」と意気込み十分でリベンジマッチに挑んだのが、徳島市立の快足FW岡健太(3年)だった。

「綺麗な形が作れなくて、中途半端な攻撃になってしまった」前半は、立ち上がりから良い形で岡のところにボールが入らず、持ち味である快足を発揮する機会はごくわずか。加えて、前半14分には相手のチャージを受けて、9月に負傷した右足肉離れを再発させた。

 ピッチでうずくまった岡は交代も頭に過ぎったというが、気合でピッチに戻ると、前半40分には中盤でMF赤松祐弥(3年)が競り勝ったボールを拾って、そのままドリブルでゴール前に前進。「GKが出てきたのが見えたので、右足に切り替えて打てば入ると思ったけど、右足が痛かったのでそのまま左足で打った」と振り返る一撃は、左ポストに直撃。こぼれ球がGKに当たって、CKとなった。

 歓喜を呼び込むことは出来なかったが、「シュートがない時間帯だったので、あのシュートは良かった。前に行けるきっかけを作ってくれた」と河野博幸監督が称えたように、岡のシュートでチームに勢いが増す。前半の課題だったセカンドボールの回収を修正した後半は、赤松を起点にチャンスが増加。後半16分には右サイドでボールを受けたDF佐野太一(3年)が前線にロングボールを展開すると、FW岡田京介(3年)が競ったこぼれ球を岡が押し込んだ。

「こぼれてきたボールを押し込んだだけ。あざっす!という感じ」。そう笑顔を見せたごっつぁんゴールで均衡を崩した岡は、大事をとって32分に交代したが、チームメートが、最後まで集中力を保った守りを見せ、逃げ切り勝ちをおさめた。

 今季は春先から得点を量産するも、インターハイ予選以降は満足に得点が奪えず。9月以降は怪我の影響で試合出場すら果たせずにいた。今予選でも出場したのは準決勝と決勝のみだが、きっちり2試合連続ゴールを奪い、勝利に貢献。ここからは再び調子を上げて、目指すは選手権での活躍だ。岡は「遠征とかスパイク代とかいっぱいお金をかけてもらっているから、母さんに恩返しがしたかった。今日のゴールも恩返しになったと思うけど、全国に行って俺らの目標であるベスト8に行って、もっと良い恩返しがしたい」と意気込んだ。

(取材・文 森田将義)
●【特設】高校選手権2018

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