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若手の勢い大事に…麻也「イケイケ、止める必要ない」

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笑顔で練習するDF吉田麻也

 肺気胸で離脱中のDF長友佑都(32歳=ガラタサライ)に続いて森保ジャパン初陣でキャプテンを務めたMF青山敏弘(32=広島)も負傷のため不参加が決まり、30代の選手はわずか3人になった。

 そのうちの一人が今年8月で30歳になった日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)。森保ジャパンのキャプテンは「(代表戦は)9月、10月と、若い選手に勢いがあってイケイケで来ている。ノッているときに止める必要はない。気持ちよくプレーできるように後ろからサポートしたい」としながらも、「経験ある選手が少し欠けている。東口選手、槙野選手を含め、30代の選手が引っ張っていかないと」と、同じ30代のGK東口順昭(32=G大阪)、DF槙野智章(31=浦和)の名前を挙げた。

 合宿初日となったこの日、練習後に森保一監督が報道陣に対応。先月の代表戦で吉田をキャプテンに任命した指揮官はあらためてチームのキャプテンについて聞かれ、「そこはあらためて言うことではないが、吉田に引き続きやってもらおうと思っている」と、変わらぬ信頼を寄せる。

 森保イズムの申し子とも言うべき青山の不参加について森保監督は「私のサッカーを知っているだけでなく、チームのために走って、戦える選手。勝利にこだわって、泥臭くプレーする選手なので、チームとして彼がいなくなるのは痛い」と残念がる一方、「そこで新たな選手が可能性を見せてくれると思うし、そこに期待したい」とも言った。

 青山に代わって追加招集されたMF守田英正(川崎F)だけでなく、長友不在の左サイドバックではDF山中亮輔(横浜FM)がA代表初選出となった。吉田は「これまで国際経験の少なかった選手が経験を積む機会。ポジションを奪うぐらいの気持ちでやってもらわないといけないし、ディスアドバンテージをアドバンテージに変えられる選手が残っていけると思う」と、チーム内の競争が高まることを歓迎している。

 同時に来年1月に迫ったアジアカップに向けたチーム作りも急ぐ必要がある。前回のメンバーで今回不参加の選手は負傷の長友、青山、追加招集だったFW川又堅碁(磐田)の3人のみ。年内最後の代表戦に向け、メンバーの入れ替えを最低限にとどめた指揮官の意図について吉田は「9月、10月、11月でいろんな選手を試すのかなと思っていたけど、意外と固めてきたなと。こういう感じで(アジアカップに)行くのかなというのはある」と推察する。「チームの基盤を少しでもつくって、チームの土台をつくったうえで大会に行けるのが理想」。森保ジャパンのキャプテンはそう青写真を描いた。

(取材・文 西山紘平)

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