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名将アンチェロッティが語るイタリアのサッカー文化「未だに試合が戦闘と思われている」

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カルロ・アンチェロッティ監督がイタリアサッカーについて論じた

 ナポリの指揮官カルロ・アンチェロッティが12日、フィレンツェのコベルチャーノで行われたイベントに出席し、イタリアサッカーについて力説した。『Goal』の取材により明らかになった。

■文化的には後進国、戦術的には先進国

 過去にミランやレアル・マドリー、バイエルンなどを指揮し、ヨーロッパの4つのリーグを制覇したアンチェロッティは12日、セリエA最優秀監督賞“パンキーナ・ドーロ”のイベントへ招待を受けると、イタリアサッカーについて自身の見解を示した。名将は今夏、ナポリ指揮官に就任し、9年ぶりにセリエA復帰を果たしており、他リーグとの“違い”を実感している。

「文化的な面でイタリアは後れを取っている。ここではサッカーの試合が未だに“戦闘”であると捉えられている。イギリスでは侮辱されることはほとんどありえない。一方フランスでは、スペインやイタリアのような情熱はない。スペインではレアル・マドリーとバルセロナの間で非常に強いライバル関係があるが、イタリアのスタジアムで起こるような無礼な態度はないと言える。今は試合を止めるができるという利点がある。雨で試合を止めるのだから、侮辱行為があった場合も試合をストップさせるべきだ。できることだと思うし、将来、そうなっていくだろうと考える」

 だが戦術面においては、イタリアは先進国であるとアンチェロッティは主張している。

「他リーグのチームは、この点において足りない部分がある。一方イタリアサッカーは今も、非常に戦術面で競争力があると捉えられている。ここでは様々なシステムが採用されており、イタリア人選手およびイタリア人監督は他と比べてより幅広い知識を持っている」

 イタリア人指揮官は2009年にチェルシー監督に就任し、初めてイタリア国外で指揮を執ったが、この時の印象を明かした。

「イギリスでは私のスタッフとは違う仕事の仕方をしていた。おかげで私自身の知識を増やすことができた。ただ大きな問題は、言葉の問題だと思う。自分の感情を説明することは難しいからね」

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