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[MOM2709]横浜FMユースMF椿直起(3年)_立ち上がりからエンジン全開、14分間で1G1A

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前半14分、横浜F・マリノスユースMF椿直起が右足シュートを決めて2-0

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.11 Jユースカップ準決勝 横浜FMユース 5-1 神戸U-18 ベアスタ]

 試合を分けたのは開始15分までに生まれた2つのゴールだろう。その両方に絡んでいたのが、昨年のU-17W杯日本代表メンバーでもある横浜F・マリノスユースMF椿直起(3年)だ。

「1試合、1試合を決勝戦のつもりでやってきた」という言葉どおり、立ち上がりから気合いは十分、エンジン全開。切れ味鋭いドリブルと果敢なスペースへの飛び出しを繰り返し、7分には自身の突破から先制点をアシストし、14分にはスペースへ抜け出しての2点目を突き刺してみせた。

「5点くらい取れたかもしれない」と苦笑いで振り返ったように、その後のゴールチャンスを逃してしまったのは反省材料だが、守備にも運動量を使いながらの戦いぶりで、チームへの貢献度は抜群だった。

 ユースでの3年間を振り返り、「1年生のときは(先輩たちに)思い切りやらせてもらっていた。でも2年生のときに相手から警戒されるようにもなって、伸び悩んでしまった」と言う。ただ、その2年生のときに提携しているマンチェスター・シティへの短期留学を受けたことは確かな財産となっている。

「シティに行ったのはデカかったです。向こうの選手は全部要求してきて本当に遠慮がなくて、オフではこっちから話し掛けないとまったく相手にしてくれない。こっちとはまるで違いました」(椿)

 プレーの部分で「ドリブルは褒められました」と言うものの、同時に「もっと行っていいんじゃないか?」と、積極性や「結果にこだわる部分」の不足も指摘された。そして何よりスタジアムで観たプレミアリーグの光景にハートをわしづかみにされもした。「いつかここでやりたい」というシンプルな欲求は、どうすればより良い選手になれるかという探究心に繋がっている。

 今年は負傷もあって難しい時期も過ごしたが、このJユースカップでのプレーぶりを観ていると、1年生のときの思い切りの良さはそのままに、よりチームに貢献する姿勢も身に付けて、より怖い選手になってきた。次はファイナルの大舞台。そこで自分の進化を証明するのみだ。

(取材・文 川端暁彦)
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