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日本vsベネズエラ 試合前日の森保一監督会見要旨

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公式会見に出席した森保一監督

 日本代表は15日、試合会場の大分スポーツ公園総合競技場で公式練習を行い、16日のキリンチャレンジカップ・ベネズエラ戦に向けて最終調整した。練習前には森保一監督が公式会見に出席した。

以下、森保一監督の会見要旨

森保一監督
―ベネズエラの印象は。ウルグアイ戦のメンバーがベースになるのか。
「ベネズエラの印象だが、監督がA代表もアンダー世代の代表も兼任してやられているので、非常に戦術の浸透がされているチームだなと思っている。個の力もあるチームで、何よりも規律が取れて、チームとして戦うことができるチームだと思う。まずは試合が始まってみないと、ケガ人等々の状況も踏まえて戦わないといけないので、どうなるか分からないが、一人でも多く、少しでも多くの選手にピッチに立ってもらう、プレーしてもらうという考えを持ってやりたい。明日のベネズエラ戦に関しては、今のところウルグアイ戦のメンバーをベースに戦っていきたいなと思う。今日の練習を見て、練習後には変わっているかもしれないが、今のところはそう思っている」

―今回の2試合で3バックを試す考えはあるか。
「ハッキリとした形で3バックということはないが、試合の流れの中でやっていくということで、スタートの時点ではこれまでやってきたことをやっていこうかなと思っている。あまり私の中で3バック、4バックで戦い方に違いがあるとは捉えていない。選手たちも試合中にビルドアップのときなど、状況に応じて自然と3バックをやってくれているので、選手たちが状況を見て、そういう形になればやっていくということで考えたい」

―合宿での手応えはどうか。
「今回のキャンプに臨むにあたって、選手たちがどういう姿勢を持って練習に臨んでくれるかということを見ていたが、9月、10月のキリンチャレンジカップの結果を踏まえて、緩むことなく、これまでやってきたことをベースにしながらも、さらに上を目指していこう、成長しようという姿勢を見せてくれた。9月、10月の戦いにおいてはそのときにおけるベストをトライしてくれたと思うし、結果としてはいい結果を得られたと思っているが、9月、10月の結果だけを考えて、過去にやった結果が11月のキリンチャレンジカップでも勝たせてくれるという保証にはならないし、選手たちも10月までは10月までとして、まずはベネズエラ戦でいい戦いをする、チャレンジする、トライする姿勢を練習から見せてくれた。個の良さを出すところと、チームでの戦いのクオリティーを上げていくところ。言葉で言うのは簡単だが、両方の部分をさらに積み上げていけるように選手にはトライしてほしい」

―南野、中島、堂安の3人がここまで存在感を見せてくれると思っていたか。
「思っていたかどうかは置いといて、彼らは非常に思い切ってプレーしてくれて、個の良さを出すだけでなく、連係連動のコンビネーション、チームとしての戦い方も考えてくれて、いいプレーをしてくれていると見ている。若いアタッカーの良さを経験ある選手たちが引き出そうと、チームとしてもいい形でベテランの選手が若い選手をサポートして、いいところを出させてあげていると見ているので、これを続けてやってほしいと思っている。若い選手だけでなく、アグレッシブに戦う姿勢はチームとしてやれていると思うので、明日、その次の試合でもその姿勢を持って戦ってほしい。ただ、アグレッシブにプレーすること、勢いを持ってプレーすることは非常に大切だが、試合の流れの中には相手のことを揺さぶったり、少し落ち着いて戦うとか、緩急を付けながらやっていく、選択肢を持ちながらやっていくことも大切なので、そこはアグレッシブな戦いとともに、いろんな選択肢を持って、相手が嫌がる攻撃をしてもらえたらなと思う」

―練習の中で途中で止めて指示する回数が増えたように見えたが。
「練習をストップして働きかける数の印象値は分からないが、私自身は自然な流れでやっている。あまり細かく言いすぎないようにはしているつもりなので、数としては印象にお任せします。チームとしてのコンセプトや戦い方の中で伝えなければいけないことは選手に伝えようとしているので、練習の中でストップして、フリーズして、選手に働きかけることは当然やっている」

―アジアカップでは相手が日本のいいところを消してくることも考えられるが。
「これまでのキリンチャレンジカップでは、相手のことはもちろん分析したうえで、自分たちの良さを出していこうとしてきた。それはこれからも変わらないが、アジアでの戦いと、アジア以外に出ていったときの戦い方の状況が変わるかもしれないことは選手も分かっていると思う。選択肢を持って戦う、相手がどう出てきても、我々に対策をしてきても、それに対応力を持って戦いに臨むことは選手に伝えている。相手が前からプレッシャーをかけてきたとしても、引いて守ったとしても、常に連係連動の意識を持ってプレーしていれば、そこは相手の出方を見ながら相手の嫌がる攻撃はできるのかなと思う。カウンターだけの練習とか、何か一つのことを練習するというのはやっていない。チームのコンセプトを浸透させることを基本的にやっているが、相手が対応してきても、そこで慌てることなく試合を進められるようにとは選手に働きかけている。今回の2試合は相手が我々に対してどういう戦い方で挑んでくるか分からないが、相手がどういう戦い方を仕掛けてきても選手が自信を持って臨めるように準備したい」

(取材・文 西山紘平)

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