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大津が3年ぶりV!ルーテル学院との緊迫感ある攻防制して17度目の挑戦へ:熊本

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大津が3年ぶり17度目の選手権出場を決めた

[11.17 選手権熊本県予選決勝 大津高 2-1ルーテル学院高 水前寺]

 17日、第97回全国高校サッカー選手権熊本県予選決勝が行われ、大津高ルーテル学院高が対戦した。夏の全国高校総体予選決勝と同カードになった試合は、白熱の攻防戦の末、2-1で大津に軍配。3年ぶり17度目の選手権出場を決めた。

 立ち上がりから試合の主導権を握ったのは大津だった。開始4分にFW大崎舜(3年)がPA内でのドリブルシュートを放ち、7分には左サイドを破った大崎のクロスからMF大竹悠聖(3年)が決定的なシュートを放つ。だが、これはいずれも枠外に逸れていった。

 サッカーの世界では「チャンスを外していると、ピンチが来る」という格言があるが、まさにそのとおりの展開となる。前半11分、右サイドからドリブルしてルーテル学院MF本田大悟(2年)が放った強いボールを大津DFがオウンゴール。思わぬ形から失点を喫した大津が、ルーテル学院を追撃する展開となった。

 ただ、「1点取られてもまったく焦りはなかったです」とDF吉村仁志(3年)が振り返ったように、大津側に大きな混乱は起きず。失点直後の前半14分に決定機を作られたものの、そこからは完全に立て直して反撃を開始する。そして迎えた20分のCKが勝負の大きなポイントとなった。

 大津MF松原亘紀(3年)の蹴ったボールに合わせたのは、DFの吉村。「いいボールを蹴ってくれたし、うまくマークを外せた」末のハイジャンプヘッドが見事にゴールネットを揺らし、大津が試合を振り出しに戻す。さらに前半36分にも、再びCKからゴールが生まれる。ニアサイドの競り合いからこぼれてきたボールをファーサイドで待っていた大崎がプッシュ。見事な逆転ゴールが生まれた。

 こうなると試合は大津ペースとなったが、ルーテル学院も10番を背負うDF徳永敦優(3年)を中心に粘りのディフェンスを継続。FW竹宮彪真(3年)、FW島崎大河(1年)の前線コンビを軸にカウンターからの好機を狙い続ける。攻める大津側は、常に難しいリスクマネジメントを迫られることになったが、主将の福島を中心にこちらも粘り強い対応を続け、緊迫感のある攻防となった。

 後半に入っても試合は大津が優勢をキープするも、ゴールは生まれないという流れ。何度も決定機を外す流れは大津・古閑健士監督も「力み過ぎていましたね」と苦笑いを浮かべるほかないもので、終盤は逆にイチかバチかの攻勢に出たルーテル学院に冷や汗をかかされる展開となった。37分には、ルーテル学院の本田がクロスボールに頭で合わせる絶好機もあったが、これは大津DF西原大地(3年)が阻止。スコアは2-1のまま最後まで動かず、大津が3年ぶり17度目となる優勝を決めた。

 優勝インタビューで「2年間悔しい思いがあったので、感無量です」と語った古閑監督は「全国でも一戦一戦、勝利を目指して戦いたい」と意気込んだ。

(取材・文 川端暁彦)
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