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[MOM2724]和歌山北DF松本修造(3年)_個性派集団をまとめた主将。指揮官への信頼と感謝を胸に全国へ

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和歌山北高の主将DF松本修造

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.18 選手権和歌山県予選決勝 初芝橋本高2-2(PK1-4)和歌山北高 紀三井寺]

 和歌山北高の中村大吾監督が「チームの精神的な支柱」だと評価する主将のDF松本修造(3年)は、明朗快活なキャラクター。試合後のインタビューではマイクを通し、スタンドに向かって「これまで支えてくれて、みんなほんまにありがとう!」と明るく大きな声で感謝の気持ちを伝えた。

 今年、主将としてチームをまとめる役割を担ったときに考えたのは、「個性の強いメンバーが多かったので、個性を潰してまとめるというよりは、みんなが最大限に自分らしさを出せる明るいチームにしたい」ということ。

「中村先生が『本当に強いチームは、片付けを下級生に押し付けたりせず、みんなでやるもんだぞ』と教えてくれた」こともあり、これまでは自然な流れで下級生がやっていたグラウンドの片付けなどを3年生もすすんで取り組むようにした。すると「後輩たちも『僕らがやります』って声をかけてくれたりして」、みんなで支え合う、明るく楽しいチームになった。

 けれど、個性はバラバラのまま。それでも1つにまとまることができたのは、「みんなが同じ想いを持っているから」だという。

 昨年、Bチーム以下を指導していた先生が他校に赴任。それに伴い、すべてのチームを中村監督が見ることになった。「みんなを見てくれている中村先生は、本当に大変だと思う。でも、そのおかげでAチーム以外の選手たちも監督との接点が増え、監督の考えへの理解も深まった」という。だからこそ、「みんな中村先生を信じてがんばろうという気持ちを強く持っている」チームとして、1つになることができた。

「相手1人に対して2人が動くという意識も、最初は少し難しく感じた。けれど、僕らが試合で自然にそれができるようになるまで、中村先生は根気強く何度も細かく指導してくれた。チームとしては少しメンタルの弱い部分もあったが、中村先生は試合前に『自分たちは強い』と繰り返し勇気付けて送り出してくれていたので、逆転されたあとも焦ることなく戦えた」

 指揮官への信頼と感謝の気持ちは、「全国の舞台で北高のサッカーを披露し、勝利する」ことで表したい。

(取材・文 前田カオリ)
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