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「代表はいつ落ちるか分からない」…“未来”を見据えるMF神谷優太

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U-21日本代表MF神谷優太(愛媛)

 いつもとは違う景色。所属する愛媛では「ウイングやシャドーをやっている」中、U-21日本代表MF神谷優太は17日のクウェート戦でボランチの位置に入ると、積極的なプレーを披露した。

 試合開始直後にファーストシュートを放つなど、フィニッシュへの意識の高さを示した神谷は、その後も「ゲーム状況、時間帯をすごく考えた」と長短織り交ぜたパスで攻撃にリズムを生み出す。視野広く蹴り出されたサイドチェンジをピンポイントで届けるなど、「調子が良かった」ものの、「ちょっとヒザを痛めている」影響も考慮されて後半25分にピッチを後にした。だが、本人の中には良い感触が残ったようだ。

「いつもと視野が違う中、久々にボランチをやらせてもらったけど、相手どうこうというよりも自分の中で良いイメージでやれた。継続する難しさはあるけど、あれくらいのパフォーマンスをベースにできたら良いと思う」

 今回のUAE遠征では追加招集されたように、現時点ではU-21代表の絶対的な立場にいるわけではない。だが、本人は“現在”ではなく“未来”を見据える。「今、選ばれていても、最後に選ばれなかったら意味がない」と語ったように、「最後」と表現する東京五輪本大会でメンバー入りを果たすことが重要だと考えている。

 昨年5月に韓国で行われたU-20W杯に臨む当時のU-20日本代表にはコンスタントに招集されていたものの、所属クラブの湘南(当時)でなかなか出場機会をつかめていないことも影響して、最終的なメンバー入りを逃した。

「自分は経験しているけど、代表は本当にいつ落ちるか分からない」

 そう実感しているからこそ、たとえ追加招集でも対応できるように「いつでも準備しておくのが大事」だと感じているし、出場した試合でアピールする重要性を理解している。残された試合は20日のUAE戦のみ。ピッチに立つ機会が与えられれば、自身の存在を猛アピールする覚悟だ。

(取材・文 折戸岳彦)
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