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[関東]Jで活躍する選手、主務に学連…リーグV早稲田大は最終節を4年生チームで戦う

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早稲田大は全員が4年生のチームで出場した

[11.25 関東1部第22節 早稲田大1-2法政大 味フィ西]

 この日の早稲田大の中には、すでにJリーグで活躍するもの、来季のJリーグ内定を決めているもの、普段主務として仕事をこなすもの、学連で仕事をこなすもの……がいた。ただし17人に共通していたのは、全員が4年生ということだった。

 早稲田大は11月10日の第20節の東京国際大戦で3年ぶり27回目の優勝を決定。残り2節は消化試合となった。そのことで外池大亮監督は、メンバーを極端に入れ替えることを決断。そして同17日の第21節の順天堂大戦は3年生以下で戦い、最終節は4年生だけで戦うことにした。

 “優勝のご褒美”のような采配で、部員も大喜びで提案を受け入れたというが、指揮官は「プロセスをしっかり踏もう」と常に引き締めてきた。紅白戦では3年生以下のチームが勝つこともあったというが、リーグ優勝決定翌日に行った4年生同士の早慶戦や、明治大のAサブチームとの練習試合でもしっかり結果を残したことで、外池監督もこの日の4年生出場に最終的なゴーサインを出した。

 前日に名古屋で広島戦にフル出場したため、この日はベンチ入りのみに終わったMF相馬勇紀(4年=三菱養和SCユース)は「主力が出ていないことで尊敬を欠いたと思われるかもしれない」と理解した上で、だからこそしっかりと結果にこだわっていたことを強調。負けたことで反省はしたものの、「最後は競る試合ができたし、このメンバーと最後に出来たのは良かった」と充実の表情を浮かべた。

 残すタイトルはインカレ。関東王者として臨む大会になる。外池監督は優勝を決めた後の2節が、「非常に意味があった」と主張。「オフ明けに選手個々がどういう立場でインカレを迎えればいいのかという精度が上がってくると思うので、大会までの3週間で突き詰めていきたい」と力を込める。

 相馬も「僕は高校で日本一(日本クラブユース選手権)を獲ることが出来た。日本一の景色ってこの先でも何度も感じられるものではない。でもやることはリーグと一緒で一試合一試合やるだけなので、最後はみんなで笑いたい」と気合を入れ直した。

(取材・文 児玉幸洋)
●第92回関東大学L特集

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