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好調だったわけではない9連勝、遠藤保仁「もともとのG大阪の力」

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今季最終戦でJ1出場試合を602とした

[12.1 J1第34節 柏4-2G大阪 三協F柏]

 開始11分にセットプレーの流れから先制を許したガンバ大阪。それでもパスワークでの崩しからFW渡邉千真の得点で前半のうちに同点に追いつく。しかし、前半終了間際と後半立ち上がりに失点、終盤の攻勢でFWアデミウソンが1点は返したものの、2-4で2018シーズン最後の試合を終えた。

「前半は決定機の数もそんなに変わらなかった」とMF遠藤保仁。それでも試合全体を通じては「守備も攻撃も上手くハマらなかった。先手先手を奪われた。それが(敗戦の)大きな原因」と柏戦を振り返った。「(柏は)2トップと伊東(純也)くんで裏へ裏へというのがハマった」。G大阪のセンターバック、DF三浦弦太とDFファビオは楔のボールやハイボールには強さを発揮していたが、スピードのあるFWクリスティアーノ、FW瀬川祐輔がスペースに抜けられると捕まえきれずリズムをつくられた。

 チーム新記録となる10連勝は達成ならなかったが、前半戦を考えれば驚異的な巻き返しをみせたG大阪。昨シーズン後半から続いた未勝利は「16戦」まで延びてしまい、4月11日の第7節で228日ぶりに勝ち星をあげる。その後、監督交代、8月に再び最下位、という危機を経て9位まで順位を上げた。

「前半戦と後半戦でまったく違う顔を見せたシーズンだったと思います。本来であれば後半戦のような戦いを見せるチームでなければならない。全員が自信を持ってよく巻き返した。ハードワークしながら、1人1人のパフォーマンスが上がっていたと思います」

 立て直しは見事だが、それでも不本意な戦いであったことは明らかだ。「(9連勝は)好調だったというよりは、もともとのG大阪の力を出せるようになったというだけ」。タイトル争いから遠ざかったことは悔やまれる。

 遠藤自身は途中出場を含めて全34試合に出場、第32節にはGK楢崎正剛(名古屋)に続いて2人目、フィールドプレイヤーとしては初のJ1通算600試合出場という大記録を達成している。それほどの選手でも「スタートに失敗するとこうなるという良い教訓になった」とプロ22年目となる来季へ、自戒の念を込めた。

(取材・文 奥山典幸)

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