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[プレミアリーグEAST]優勝決定の鹿島ユース、ファイナルへ向けて自戒のドロー

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EAST優勝も鹿島アントラーズユースはファイナルへ向けて気を引き締める内容、結果に

[12.2 高円宮杯プレミアリーグEAST第17節 鹿島ユース 1-1 富山一高 カシマ]

 3日、高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2018EASTの第17節が行われ、首位を走る鹿島アントラーズユースは10位・富山一高とホーム・カシマサッカースタジアムにて対戦した。

 試合前日に優勝を争うライバル・青森山田高が敗れたため、すでに優勝を決めた状態での試合となったこのゲームは、鹿島にとって気持ちの持って行き方が難しいものだった。序盤から前節・青森山田戦で見せていたような持ち前の強さ・激しさは鳴りを潜めてしまい、ゲームの流れを富山第一側に渡してしまった。鹿島MF前田泰良(3年)は「自分たちの甘さ、弱さが出た」と振り返る。

 一方、富山一・大塚一朗監督は前半の内容を「やりたいことはできていた」と振り返る。降格が決まってから臨む、こちらも心理面で難しいゲームではあったが、「選手たちはよく気持ちを切り替えてくれていた。『高校サッカー選手権に向けた貴重な準備の試合なんだ』という話を伝えていたが、しっかり感じ取ってくれた」と言う。

 どちらもなかなか決定機には至らない流れだったが、18分に富山一が先制ゴールを奪い取る。センターバックからサイドバックへのパスコースを切ってボランチへ出させ、そこで奪い切る形は「事前に狙っていた通り」(大塚監督)の戦術的なボール奪取。ここで奪ったFW小森飛絢(3年)が単騎で鋭く仕掛け、見事な先制ゴールを決め切ってみせた。

 一方の鹿島は攻守で噛み合わず、苦しい試合内容になった。45分にDF佐々木翔悟(3年)が左足のミドルシュートを狙った場面が前半唯一のチャンスらしいチャンス。「相手のプランに合わせてしまい、戦術的にハマってしまっていた」(熊谷浩二監督)ことを踏まえ、FW有馬幸太郎(3年)を左MFに回し、元気者のFW杉山眞仁を中央へ投入するなどハーフタイムに2枚の選手交代カードを切った上で選手の配置に修正を施した。

 これが奏功する形で後半は一転して鹿島ペースとなったが、追われて逃げる展開は富山一にとっても「選手権に向けた最高のシミュレーションになった」(大塚監督)。DF中田青(3年)を中心とした個々の粘り強い対応に加え、DFを増やした逃げ切り布陣のテストなども行いつつ、鹿島に応戦した。

 だが、鹿島も伊達に王者ではない。37分、DF結城将貴(3年)のクロスから交代出場の杉山が頭で合わせて同点に追い付き、その後も攻勢を継続。激しく富山一ゴールへと迫り続けた。しかし、結局もう1点は奪えず、1-1のドロー。優勝に勝利で花を添えることはかなわなかった。

 試合後、「すぐに引き締め直しました」と語った熊谷監督は「難しい試合になると思っていた」と選手の心理面でやむを得ない部分が出たことも認めつつ、これを15日に行われるWEST王者とのファイナルに向けた良い薬にしたいという考えを明かした。主将の前田も「ファイナルに向けて締めるところを締めていく。これでもう最後にしたい」と語った。

 結果として鹿島にとって悔しいドローになったが、ファイナルに向けて緩みなく戦っていくために、この悔しさがポジティブな効果を生むことになるかもしれない。

(取材・文 川端暁彦)
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