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ボールが突然現れる!? 妙技FK弾の磐田MF田口「イメージどおり」

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直接FKを沈めたジュビロ磐田MF田口泰士

[12.8 J1参入プレーオフ決定戦 磐田2-0東京V ヤマハ]

 相手守護神にとっては“消える魔球”ならぬ“現れる魔球”といえるようなFKだった。ジュビロ磐田MF田口泰士は後半35分、ゴール正面やや右からの直接FKを任されると、相手が構えた壁の間を狙うコースを選択。絶妙なタイミングでしゃがんだ味方の頭上を通し、相手の戦意を喪失させる追加点を奪った。

「狙ったのかどうか分からないけど、ギリギリのところまでボールが隠れていた。ボールが出てこなかったので壁の間かもしれないと思ったけど、予測を相手に上回られた」。ゴールを許した東京ヴェルディGK上福元直人がそう振り返ったが、田口にとっては狙いどおりの一撃だった。

 キックの瞬間にMF上原力也、DF高橋祥平が息をそろえてしゃがみ込む。すると、田口が放ったボールはその間を通ってゴール左隅へ。「味方を立たせて、GKを見えにくくさせる。イメージどおり」。試合を決定づけた背番号7は事も無げに述べたが、ここまで綺麗に決まることは珍しい。

 追加点で勢いに乗ったチームは東京Vの反撃を許さず、2-0のまま勝利。J1リーグを16位で終える苦しいシーズンとなったが、最後の最後でJ1残留を確定させた。「チーム全員で必ず残留を決めるという強い気持ちをみんなが持って、しっかり取り組んだ結果」。田口はホッとした様子で話した。

 昨季はJ1昇格プレーオフに参戦していた名古屋グランパスに所属しており、2年連続でのプレーオフ制覇を果たした形に。「いま思えば去年も経験していたし、難しいゲームを取れたのは自信になった。チームにとってもプラスになっていくので、この経験を忘れないように」。自身にとって3年連続という窮地に陥らないため、現状の課題を改善させていく構えを見せた。

(取材・文 竹内達也)
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