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[MOM575]仙台大FW齋藤雄大(4年)_日頃の練習、紅白戦から結果にこだわり、信頼掴んだ4年生FWが1G1A!

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仙台大は4年生FW齋藤雄大が1ゴール1アシストの活躍

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by KIRIN]
[12.12 インカレ1回戦 常葉大 3-4(延長)仙台大 柏の葉]

 這い上がってきた選手は、強い。仙台大はここへ来て調子を上げ、先発に食い込んできたという4年生FW齋藤雄大(桐生一高)が、先制アシストに加えて勝ち越しゴールも決める活躍。吉井秀邦監督も認めるプレーで勝利に貢献した。

 前半16分、齋藤は右サイド深い位置へ抜け出してボールを受けると、縦に仕掛けてから「中に1人いるのは見えていたので強引に上げました」とクロスボール。これをFW本吉佑多(3年=仙台ユース)の頭にピタリと合わせてチームにリードをもたらした。

 183cmの長身FW本吉との連係で抜け出しを狙いながら、自らも競り合いの強さを発揮。1-1に追いつかれて流れが悪いまま迎えた後半には「自分が勢い出せばチームも付いて来ると思ったので勢いをもってやりました」と積極的な仕掛けでチームに流れを引き寄せた。

 そして34分、一瞬の抜け出しで交代出場したばかりのDF井上友也(3年=横浜FCユース)の右アーリークロスを引き出す。そしてコントロールからニア上に豪快な左足シュートを突き刺した。「(井上)友也はクロスが上手いので。(セカンドチームが戦う)Iリーグで友也と一緒にやって、友也のクロスから結構点を入っていたので『見えているかな』と思ってファーに逃げました。相手の頭を越えてきた時にトラップも上手く行ったので振り抜こうと」。これが貴重な勝ち越し点となった。

 チームはこの後、再び追いつかれて延長戦へ持ち込まれたが、延長戦の2ゴールによって4-3で勝利。4人の選手がゴールを決め、他にも活躍した選手たちがいたが、吉井監督は特に齋藤の活躍を称賛していた。

 吉井監督は、桐生一高(群馬)時代の齋藤のプレーを見て、「一瞬のスピードと決定力が良いと思って」仙台大に勧誘。「4年になって(ようやく)それを発揮してくれましたね」と笑っていた。齋藤は2年時のインカレで関西第1代表の阪南大戦で先発してゴールを決めている。だが、「正直(試合に)出れると思っていた」という甘さのあった3年時、インカレはピッチの外で敗戦の瞬間を迎えることになった。

 そこから意識が変わった。「グラウンドに立てずに終わるのは嫌だと思ったし、試合に出たら最後だという気持ちでやろうと思っていました」。今季、厳しいレギュラー争いを強いられてきたが、日頃の練習から紅白戦、Iリーグも全てが「評価されていると思ってやっていました」と全力で自分の持ち味を出してきた。そして、Iリーグでの活躍や9月の「復興支援マッチ」ベガルタ仙台戦の決勝ゴールなどでアピール。信頼を掴んだFWは、タフな戦いとなった全国初戦でも自分の特長を表現し、ゴールも決めて、勝利に大きく貢献した。

 進路は未定。「裏への抜け出しとか、前線からの守備、前線で走れるところはしっかりやっていきたいし、そこは自分でも武器と思っています」という齋藤は多くの関係者に自分の武器をアピールしたいと考えている。

 2回戦ではJ内定選手5人を擁する筑波大と対戦する。吉井監督が「強い相手に対して活躍してくれている。キーマンになるんじゃないか。一瞬の嗅覚が活きてくるんじゃないか」と期待するアタッカーが、強豪相手にチームを勝たせる活躍をして、上位への道と自身の将来を切り拓く。

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(取材・文 吉田太郎)

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