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[MOM582]福岡大FW梅田魁人(3年)_エースが好発進!!「クオリティー高い」明大DFとのバトルへ

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2得点を決めた福岡大FW梅田魁人(3年=高川学園高)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by KIRIN]
[12.12 インカレ1回戦 札幌大1-3福岡大 熊谷陸]

 驚異的なフィジカルを持つ点取り屋が上々の滑り出しを果たした。福岡大FW梅田魁人(3年=高川学園高)は自身2度目のインカレ1回戦、前半にPKを決めて先制点を奪うと、後半には泥臭くこぼれ球に詰めて追加点もマーク。「あの悔しさが今も続いている」という昨季の借りを返すべく、ただ頂点だけを見据えて大会に臨んでいる。

「ボディコンタクトでファウルになることもあるけど、関東では綺麗なサッカーをする選手が多い中で、ゴツゴツと人に対する強さがあって、ハマった時は南米やアフリカの選手のようなプレーをする」。乾真寛監督は21歳のストライカーをそう評する。九州大学リーグ1部では20試合18得点。得点王こそ逃したものの、確かなチームの稼ぎ頭だ。

 参考にしている選手を問えば、FWロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)、FWエディンソン・カバーニ(パリSG)など、屈強な身体を生かした得点力を誇る選手が並ぶ。「もちろんレベル的には低いんですけど……」と謙遜するが、映像で何度も見ているという海外スターのプレーは、対人戦での身体の入れ方や競り合い方からも垣間見える。

 そんなストライカーだが、インカレではこれまでと異なるメンタリティーでプレーしているという。「リーグ戦で得点王を取れなくて、『点を取ってやる』って力が入っていた部分があった。でも、もっと大人にならないといけない。守備がベースのチームなので、まず守備でやるべきことをやって、最後に自分がゴールを決める」。その意識改革は初戦から花開いた。

 立ち上がりは膠着した形勢が続いたが、焦ることなくボールをキープし、したたかなロースコアゲームを展開。すると前半29分、味方が獲得したPKが自身に回ってきた。「蹴る前から入る感覚があって、緊張感なく良いコースに蹴ることができた。入らないかもと思ったら入らないけど、今日はそれがゼロに近かった」。自信を持ったシュートをゴール左に突き刺した。

 さらに後半7分には、セットプレーで味方がそらしたボールに対し、冷静に詰めて2点目を奪った。「自分はうまくない選手だと思っているので、泥臭いプレーが必要になる。そういう部分をこだわってやってきた」。フィジカルを生かしたゴールを決めるのであれば、直接ボールに競り合う選択もあったはずだが、相手の視界から消えるポジション取りが光った一発だった。

 この日の試合会場となった熊谷スポーツ文化公園陸上競技場は2011年10月、天皇杯2回戦で当時J1所属だった大宮アルディージャを破った場所。「昨日の夜に何度も見た。福大の伝統と歴史を振り返った」。2回戦の明治大戦も同じ熊谷陸で開催。「リスペクトしながら熱く、福大らしく勝利できれば」と臙脂色の誇りを背負って戦おうとしている。

 明治大は5人のJリーグ内定選手を揃えており、彼らとマッチアップする可能性が高い。だが「クオリティーが高いことは全員が理解しているけど、明治に通用する福大の強みもある」と口調は力強い。昨季は準々決勝で王者流通経済大に延長戦負け。「あの悔しさが今も続いている」という記憶を乗り越えるべく、今大会最初の大一番でチームを勝たせる働きに集中する構えだ。

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(取材・文 竹内達也)

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