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[MOM597]法政大FWディサロ燦シルヴァーノ(4年)_来季指揮官も「すごく嬉しい」優勝決定弾

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法政大FWディサロ燦シルヴァーノ

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by KIRIN]
[12.22 インカレ決勝 法政大1-0駒澤大 浦和駒場]

「体が勝手に動き出していました」。FWディサロ燦シルヴァーノ(4年=三菱養和SCユース/北九州内定)は値千金の決勝弾を決め、法政大を42年ぶりのインカレ優勝に導いた。

 法大は昨夏の総理大臣杯で頂点に立つと、昨冬のインカレでも決勝に進出。しかし2冠を目前に1-5で大敗し、苦杯をなめた。ディサロにとって最終学年で挑んだ“リベンジ”のインカレで、法大は再び決勝戦へ。チーム全体は「決勝という大舞台なので、前半は固くなっていた」というが、45分間を0-0で折り返し、後半からは「自分が点を取って勝たせたい」と果敢にゴールを狙っていく。

 すると後半27分、PA手前からMF森俊貴(3年=栃木ユース)が強烈なシュートを放つと、ボールはクロスバーを直撃。周囲の選手たちがボールウォッチャーになるところを、ディサロは瞬時に反応し、右足でゴールに流し込んだ。

「俊貴がトラップしてシュートモーションに入った瞬間に、体が勝手に走り出していました。その後バーに当たって、自分の目の前に来たので、ちょっと緊張したんですけど押し込めました。無の境地ですね。周りの音が何も聞こえない。自分だけのボールにしっかり当てることだけに集中していました」

 持ち前の嗅覚で決勝弾。チームメートであるU-21日本代表FW上田綺世(2年=鹿島学園高)も「大事なときに必ず点を取ってくれる」と慕う先輩は、「その言葉に偽りがないようで良かった」と試合後に笑みをこぼす。優勝決定弾を決めたディサロは大会MVPも獲得。「大学に入ってこういう賞をもらってなかった。最後の最後で取れて素直に嬉しい」と“有終の美”を噛みしめた。

 決勝戦には、ディサロが来季加入するギラヴァンツ北九州の新監督に就任した小林伸二氏の姿も。試合直後に話を伺うと、「実はまだ話したことはないんです。でも活躍してくれてすごく嬉しい」と目を細める。その後には互いに言葉を交わしたようで、ディサロも「来ているって知らなかったんですけど、今日のプレー良かったよと言ってくださった」と驚きと喜びを口にした。

 父はイタリア人で、母が日本人のディサロ燦シルヴァーノ。周囲からはあだ名で呼ばれており、「シルヴァーノっていうのが長いので、『レレ』って呼んでほしい」と北九州のサポーターに呼びかけている。「ルーキーだからといって遠慮はしない。ガンガン自分のプレーをアピールして、開幕スタメンや得点王を狙って、チームを勝たせられるようにしていきたいです」。大学サッカーに鮮やかな軌跡を残し、“レレ”がプロの舞台に挑んでいく。

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(取材・文 石川祐介)

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