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サプライズなき選考…アジア王者奪還へ森保監督「新しい日本代表を築く強い気持ちで」

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 日本代表森保一監督が12日、都内で記者会見を行い、来年1月にUAEで開幕するアジアカップに向けた日本代表メンバー23人を発表した。

 サプライズはなかった。肺気胸の影響で11月のキリンチャレンジカップは不在だったDF長友佑都(ガラタサライ)が順当に復帰し、同じ左サイドバックでは11月がA代表初選出だったDF山中亮輔(横浜FM)が落選。ボランチでは負傷離脱中のMF三竿健斗(鹿島)に代わって、11月は招集されながらケガで参加を辞退したMF青山敏弘(広島)が名を連ねた。FW陣では11月は追加招集だったFW杉本健勇(C大阪)も招集を見送られ、FW浅野拓磨(ハノーファー)がケガで辞退した10月以来の復帰。“想定内”の入れ替えにとどまった。

 ケガの影響もあり、所属クラブで出場機会の少ない浅野を招集したことについて森保監督は「欧州に視察に行ったとき、試合には出ていなかったが、メンバーには入って、コンディションは良さそうだなということは確認できた」と、11月に現地で直接状態を確認。今月9日のマインツ戦では約2か月ぶりの先発復帰も果たし、「直近の試合にはスタメンで出場して、相手のディフェンスを突破するスピードは今の日本代表に必要だなと思って招集した」と、選考理由を語った。

 11月の欧州視察では他にもMF香川真司(ドルトムント)、MF宇佐美貴史(デュッセルドルフ)、FW鎌田大地(シントトロイデン)らの状態をチェック。しかし、森保ジャパン初招集となる“新戦力”の抜擢は見送り、9月の初陣以降のキリンチャレンジカップ5試合で進めてきたチームづくりの継続を重視した。

 記者会見では「香川も候補に挙がっていたのか」という質問も出たが、森保監督は「これまで日本代表を引っ張ってくれた経験のある選手たちに力を借りたいという気持ちも持っているが、今回選んだメンバーには経験の浅い選手も多い中、今度は自分たちで新しい日本代表を築いていくんだという強い気持ちを持って、タイトルに向かって戦っていってほしいという意味も含めてメンバー選考した」と説明。MF中島翔哉(ポルティモネンセ)、MF南野拓実(ザルツブルク)、MF堂安律(フローニンゲン)に代表される若い力への信頼と期待を込め、2大会ぶりのアジア王者奪還を目指す決意を口にした。

(取材・文 西山紘平)

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