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日本代表メンバー発表 森保一監督会見要旨

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日本代表の森保一監督

 日本代表森保一監督が12日、都内で記者会見を行い、来年1月にUAEで開幕するアジアカップに向けた日本代表メンバー23人を発表した。

森保一監督
「日本代表として前回は優勝できなかったが、今回のアジアカップで優勝を奪還して、また日本に優勝のタイトルを持ち帰ることを目標にして戦いたい。優勝するためには7試合戦わないといけない。7試合の戦いの中でまだまだチームは成長しなければいけないと思っている。1試合1試合、勝利を目指して戦う中で、チームが1試合1試合成長しながら、最後、タイトルにたどりつけるように、チームとしての成長と優勝という結果をつかみ取れるように戦っていきたい」

―メンバー選考の意図は。
「日本代表の監督として9月、10月、11月とキリンチャレンジカップで強化を図ってきた。その中で見てきた選手、そして現状の中でベストの選手を選んでこのアジアカップに臨むということでメンバー選考した」

―ケガ人が多かったと思うが、メンバー選考の中で一番迷ったところは。ドルトムントで苦労している香川も候補に挙がっていたのか。
「メンバー選考は非常にいろいろ悩んだし、苦労してこのメンバーを決めた。その理由はご想像のとおりケガ人が多かったり、あるいは候補としてはメンバーに挙がってきているが、現状の中でトップコンディションかどうかも考えたうえでメンバー選考した。今、香川選手の名前が挙がったが、ロシアW杯、あるいはこれまで日本代表を引っ張ってくれた経験のある選手たちに力を借りたいという気持ちも持っているが、今回選んだメンバーには経験の浅い選手も多い中、今度は自分たちで新しい日本代表を築いていくんだという強い気持ちを持って、タイトルに向かって戦っていってほしいという意味も含めてメンバー選考した」

―浅野は最近招集していなかったが。
「彼はケガでなかなかプレーすることができない状況の中で、9月のキリンチャレンジカップから招集していなかったが、ここ最近のパフォーマンスを見ているうえで、練習には復帰してトレーニングはしっかり積んでこれたということ。試合のメンバーにも入っていて、私が欧州に視察に行ったとき、試合には出ていなかったが、メンバーに入って、コンディションは良さそうだなということは確認できた。直近の試合にスタメンで出場して、相手のディフェンスを突破するスピードは今の日本代表に必要だなと思って招集した」

―1位通過と2位通過ではその後の状況が違うが、すべての試合で勝ちたいと思っているか。
「スケジュールを見てみると、7試合戦っていこうと考えたとき、グループリーグで1位抜けするのか、2位抜けするのか。条件的に言うと、2位抜けのほうが移動は楽で、コンディションづくりもより良いものになるだろうと私もスケジュールを確認している。しかし、1試合1試合、勝ちにこだわって戦っていこうと思っている。まずは1位抜けして、移動の条件がどうであれ、我々は1試合1試合、勝利を目指して戦っていきたい。ただし、結果はそのときになってみないと分からないので、その時点でどうなっているかでまた考えたい。まずはタイトルを取ること、チームが成長することを考えていく中で、1試合1試合勝ちにこだわってやっていくことにはこだわっていきたい」

―若いチームだが、アジアカップのタイトルを取ることでどんな影響があると思うか。アジアの戦いで強調したいことは。
「経験の浅い選手たちがこのアジアカップを戦うということで、目標としているアジアのタイトルを取るということは今後の日本代表にとって自信になる。選手にとっても自信になり、次にレベルアップできると思う。今回選んだ選手だけが日本代表とは思っていない。候補の中にはもっと日本代表としてプレーしてもおかしくない選手がいる。同じレベルの選手を連れて行っていると思うので、今回招集できなかった選手たちにもこのメンバーがいい戦いをすることでいろんな刺激になって、日本サッカー全体のレベルアップや刺激になるではないかと思っている。アジアの戦いということで、まずはこれまでのキリンチャレンジカップの中でもすでに11月のベネズエラ戦などは9月、10月の日本代表の戦いを見て、かなり研究してきているなというところは試合の中でも感じていた。アジアカップの戦いでは、9、10、11月の試合をチームでの戦いも個人の部分も相当研究、分析され、対策されるのかなと思っている。これまで以上のことをやる意気込みで準備しないと、本当に難しい戦いになると思う。もともと難しい戦いになってくるとは思っているので、そこは覚悟して臨みたい。アジアでの戦いの対策ということで、もちろん相手が我々を研究してやってくる部分でそこを乗り越えていかないといけないが、我々が力を付けて、我々が強ければ、アジアでも世界でも対等に戦って勝利できると思っている。11月のキリンチャレンジカップでキルギスと戦ったとき、相手が引いてきた中でもそこを崩すトライを選手はやってくれた。相手に合わせるだけでなく、試合を通して自分たちが成長するためにインテンシティー高く戦うことを選手がトライしてくれたことはアジアカップにもつながると思う」

―齊藤俊秀コーチ11月に引き続いてスタッフに入っているが、このままA代表のコーチを務めるということか。
「A代表と東京五輪代表チームを見させてもらっている中で、スタッフを預からせていただいて、その中でA代表と五輪チームのスタッフを動かしていくということで確認は取りながらやっている。基本的にというのはあるが、今後も活動の状況を見て、スタッフはA代表と東京五輪チームを動きながらということもやっていければと思っている。大切なのは両方の活動の中でチームがうまく動くこと、選手が思い切りプレーできることなので、チームファースト、プレイヤーファーストでスタッフの編成をしていきたい」

―アジアカップで一番成長させたい部分は。
「結果にこだわっていくということは私も選手に言っているし、選手もこだわりを持って1試合1試合これまでもやってくれていると思う。どこがということではないが、勝つために試合の中で、練習の中で、オフザピッチの時間の中でも、どう過ごして、最善の準備をしていけばいいかをみんなで考えながらやっていければと思っている。試合の流れをピッチ内の選手がつかみながら修正していく、対応していく。臨機応変にやってもらえるようにいろんなことを想定しながら最善の準備をするということをトレーニングの中でやっていきたい。すべての部分でチーム力としては上げていかないといけない。我々が強くなればなるほど結果は付いてくると思ってやっていきたい」

―過去の大会ではトレーニングパートナーがいたが、今後招集する可能性は。
「トレーニングパートナーの件については関塚委員長に話している。アジアカップに向かうまでの国内合宿で、海外から帰ってくる選手、国内でプレーしている選手もコンディションがそのときどうなっているか、想定と違う場合がある可能性も考えられるので、そういったときにより良いトレーニングの効果を発揮するためにトレーニングパートナーをお願いしますということで話している。どこの選手かは決まっていないし、今、答えられることはトレーニングパートナーをお願いしているということで、おそらく数名の選手が国内合宿に来てもらうことになると思う」

(取材・文 西山紘平)

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