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東洋大がインカレ初出場初勝利! IPU・環太平洋大は2年連続初戦突破ならず

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インカレ初出場の東洋大が初戦を突破した

[12.12 インカレ1回戦 IPU・環太平洋大1-2東洋大 浦安]

 第67回全日本大学サッカー選手権大会が12日、開幕した。浦安市運動公園陸上競技場で行われた第2試合では東洋大(関東7)がIPU・環太平洋大(中国1)に2-1で勝利した。東洋大は大会初出場で初勝利。15日の2回戦では関西学院大(関西2)と対戦する。

 東洋大は今季、関東大学リーグ1部で一時は降格圏に沈みながらも終盤10試合無敗で巻き返しに成功。7位を死守して初のインカレ出場を果たした。4-4-2を採用する東洋大は3-4-3の環太平洋大との噛み合わせで序盤は守備がはまらなかったが、エースのゴールで均衡を破った。

 前半26分、10番を付けるMF坂元達裕(4年=前橋育英高)がMF松崎快(3年=大宮ユース)とワンツーの形で中央を崩し、左足でネットを揺らした。来季山形加入が内定している坂元が期待に応える先制ゴール。古川毅監督も「プラン通りに先制点が取れた。先制できて、落ち着いてゲームを運ぶことができた」と納得の形だった。

 1点ビハインドとなった環太平洋大も押し返し、FW赤木直人(3年=飛龍高)が左ポスト直撃のシュートを放つなど、再三ゴールに迫る。前半38分には相手ボールを奪ったFW鍜治川友貴(1年=米子北高)のドリブル突破からMF田中翔(3年=佐賀東高)がパスを出し、赤木が左足シュート。前半39分には赤木の裏抜けを起点にDF土居晃貴(3年=玉野光南高)がミドルシュートを放ったが、いずれも決めきれなかった。

 前半終了間際に東洋大はアクシデントに見舞われ、FW小林拓夢(3年=帝京長岡高)が負傷して担架で運び出されると、後半開始と同時にFW荒川勇気(3年=旭川実高)が交代で入った。徐々に環太平洋大が流れを引き寄せ、後半17分、田中の折り返しから土居が狙い、相手がクリアしたこぼれ球に詰めたFW滝川皓也(4年=徳島北高)が難なく押し込んだ。

 1-1に追いついた環太平洋大はさらに攻勢を強め、中盤でMF曽田一騎(1年=大社高)がボールを回収した流れからショートカウンターでフィニッシュに持ち込むが、なかなかチャンスを生かせない。東洋大守備陣はバランスを崩さずに耐え、体を張って跳ね返すと、終盤に訪れたチャンスを仕留めた。

 後半43分、中央をドリブルで運んだ坂元が左サイドのDF渡辺星夢(4年=前橋育英高)にパスを出すと、渡辺が折り返し、ファーサイドの荒川がヘッドで叩き込んだ。途中出場の荒川が勝ち越しゴール。環太平洋大は最後の反撃も実らず、そのまま1-2で敗戦。2大会連続の初戦突破とはならなかった。

 勝負強さを見せた東洋大は大会初出場で見事に初戦を突破。古川監督は「関東を代表して戦うので無様な姿は見せられなかった。だからこそ泥臭く、ハードワークをするように伝えて、選手たちもそれを体現してくれた」と選手の奮闘を称えた。インカレ常連校への一歩を踏み出したが、指揮官は気を引き締めている。

「関東リーグは競争力が高い。今年インカレに出られたからといって来年も出られるか。まずは来年降格しないことが最初の目標になるリーグだと思っている。しっかり足元を見据えながら一部で定着し、インカレ出場を続けなければならない」。15日の2回戦は関西学院大との対戦となるが、「関東1部で揉まれて、強い相手に慣れている部分もあります。守備をベースにしながらトーナメントに生き残りたい」と、さらに新たな歴史を刻む構えだ。

(取材・文 佐藤亜希子)

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