beacon

「だからこそ悔しさを力に変えて」、インカレ準Vの駒澤大MF中原輝はJ3熊本へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

駒澤大MF中原輝は来季から熊本に加入する

[12.22 インカレ決勝 法政大1-0駒澤大 浦和駒場]

 サイドアタッカーとして存在感を発揮し続けた駒澤大MF中原輝(4年=ルーテル学院高/熊本内定)。しかし集大成となったインカレ決勝は0-1で敗戦。「勝ちたかったですけど、負けてしまって悔しさは残る」と4年間を振り返った。

 駒大は前半23分に決定機を迎える。後方からのロングボールを収めたFW安藤翼(4年=長崎総合科大附高)が反転して左サイドへ。パスを受けた中原はサイドを突破してPA左に進入。渾身の左足ボレーはクロスバーを叩き、惜しくも得点にはならなかった。

「自分自身に得点チャンスがあった中で、決め切れずにチームを勝たせることができなかった」と唇を噛む駒大の“背番号10”。この試合ではともに両翼を担うMF坂本和雅(4年=聖和学園高)が準決勝に負傷しながらも決勝で先発し、「自分がどうにかしないと」と気負いもあった。公式記録上では、駒大が放ったシュート2本はともに中原のもの。気を吐いたものの、「シュートまでは持っていけたんですけど、決め切る力が足りなかった」と肩を落とした。

 来季はロアッソ熊本に加入する。「今年J3に降格してしまって、でも一年で昇格しようとしている。そこで中心選手になって、開幕から出てチームを勝たせられるような選手になる。上のレベルで常に成長できるように。一日一日成長できるようにやっていきたい」。高校までは中盤やトップ下を務め、駒大でサイドアタッカーにコンバートした。選手としての幅も広がり、駒大での4年間に成長を自覚しているようだ。

 しかし集大成では優勝を逃した。その上で4年間に悔いはないか聞いてみた。「当然、負けたので悔いは残る。でも悔しい思いをして成長をしてきたとも思います。優勝はしたいですけど…結果には勝者も敗者もいて、今回は敗者だった。だからこそ悔しさを力に変えて、来年からもっと成長して輝けるようにしていきたいです」。悔しさを滲ませながらも、もう心の整理はついている。来季はプロへ。その舞台で今日の敗戦を糧にする。

(取材・文 石川祐介)
●第67回全日本大学選手権(インカレ)特集

TOP