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[全国ルーキーリーグ交流大会]流経大柏に逆転勝ち!強豪連破した阪南大高が初優勝!

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阪南大高が初出場初優勝を飾った

[12.25 全国ルーキーリーグ交流大会決勝 流通経済大柏高 1-2 阪南大高 時之栖うさぎ島G]

 阪南大高が“全国制覇”! 全国9地域のルーキーリーグの上位16チームが優勝を争った「2018年度ミズノ全国ルーキーリーグ交流大会」は25日、決勝戦を行い、阪南大高(関西2/大阪)が流通経済大柏高(関東1/千葉)に2-1で逆転勝ち。初優勝を飾った。

 1次リーグ3試合で18得点を叩き出し、準決勝では大津高(九州1/熊本)に6-0で快勝。そして流経大柏相手に逆転勝ちした阪南大高イレブンは、幾度も、幾度も喜びの声を空に響かせていた。阪南大高の指揮を執った平野洋二郎コーチは「頑張ってくれたので、きょうは褒めてあげたいですね」。ライバル校からも高い評価を得て堂々の“日本一”に輝いた。

 決勝戦で先制したのは流経大柏だった。前半10分、FW井上翔太がMF坂田康太郎のスルーパスで右中間を抜け出し、角度の無い位置から右足シュートを流し込んだ。前半は流経大柏のペース。競り合いが増える展開の中、流経大柏は出足の一歩が速く、局面での身体の入れ方も上手い。「だいぶ受け身でした」(平野コーチ)という時間が続いた阪南大高は、ファウルを連発するなどリズムに乗ることができなかった。

 それでも26分、阪南大高にチャンス。右SB首藤伸也がタッチライン際を突破して上げたクロスをFW田中大智が繋ぎ、最後はファーサイドでフリーのCB脇田拓弥が左足で狙う。直後にも飛び出した相手GKと入れ替わる形で抜け出したFW清水健生が決定機を迎えるも、右足シュートを流経大柏DFにかき出されてしまう。

 流経大柏はトップチームの1年生5人に加えて準決勝で負傷したDF田村陸とDF根本泰志が不在。内容は決して良くなかったが、迫力のある攻守やゴール前での堅い守りによってリードしたまま前半を折り返す。

 だが、「キチッと自分たちのことを、自分たちからやりなさい」と平野コーチからアドバイスされた阪南大高が後半に逆転する。10分、左サイドでFKを獲得すると、MF河上愛斗が一度ダミーの動きを入れてから、ゴール方向に右足で蹴り込む。これが混戦を抜けてそのままゴールイン。この同点ゴールで流れが変わった。

 流経大柏は直後に左SB原涼太の放った左足シュートが枠を捉えたが、阪南大高GK真本大志がストップ。すると17分、阪南大高はDFラインでのパス回しから左SB小西宏登が前方のスペースへ縦パス。これに反応したMF大川立樹が競り合った相手CBを跳ね飛ばして前進すると、最後はラストパスを清水がゴールへ流し込んだ。

 逆転された流経大柏は直後にFW松浦陸翔がポスト直撃の左足シュート。29分には右SB松澤昴明の決定的なクロスがゴール前に通った。だが、焦りの見える流経大柏はなかなか攻撃が噛み合わない。一方の阪南大高はMF柳武輝、MF東野楓馬らがプレスバックを欠かさず、脇田とCB松尾大希を中心とした最終ラインも隙なく守り続ける。

 そして、ボールを奪うと、河上や小西、MF寺田丈太郎が冷静にプレスを剥がして前進。大川のドリブルシュートなど3点目を狙いに行く。対する流経大柏は38分、前線で奮闘していた松浦が2枚目の警告を受けて退場してしまうなど、最後まで相手を飲み込むことができなかった。

 阪南大高は強豪を連破して堂々の優勝。選手たちは優勝写真撮影で喜びを爆発させると、すぐに次を見据えていた。決勝点の清水は「優勝は1チームしかできないので自分たちが優勝を味わったということは実力も必要やと思うし、でも正直まだまだ。良いところも、克服しなければいけないところもあった。優勝よりも、この大会を通じて出た課題をしっかり繋げていきたいと思っています」とコメント。大会得点王の大川も「流経は選手権で(主力が)抜けたりしているんで、次やった時に負けないように練習にしっかり取り組んでいきたい」とこの優勝からさらに成長することを誓っていた。

 選手たちはプレミアリーグ復帰やインターハイ、選手権での全国出場、日本一へ向けて新たなスタートを切る。大会MVPに選出された河上は「1年でプレミアに上げて活躍すること。選手権、インハイがあるので大阪予選をしっかり突破して日本一になれるようにしたい。今の2年生と1年生でしっかりと全国狙えるように頑張りたいです」。この優勝から貪欲に進化して、次の目標に挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)

●【特設】2018年度ミズノ全国ルーキーリーグ交流大会

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