beacon

[MOM2747]阪南大高MF河上愛斗(1年)_決勝で技術と賢さ発揮し、全国ルーキーMVP!

このエントリーをはてなブックマークに追加

阪南大高MF河上愛斗が全国ルーキーMVPに

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.25 全国ルーキーリーグ交流大会決勝 流通経済大柏高 1-2 阪南大高 時之栖うさぎ島G]

 2018年度ミズノ全国ルーキーリーグ交流大会の大会MVPには、阪南大高のMF河上愛斗(1年)が選出された。「(MVPは)ちょっとあるかなと思っていたんですけれども(微笑)。準決勝が調子良かった。決勝でも調子もっと上げたら『あるかな』と思っていました。FKで流れ変えて、自分発信でみんなを動かせたので良かった」というMVP。平野洋二郎コーチもピッチでの賢さを認める攻撃的なボランチが、決勝で阪南大高を勝たせるプレーをしてチーム、個人の2冠を獲得した。

 河上は0-1の後半9分、左サイドからのFKで一度前方のスペースを使うと見せかけ、相手の守りを動かしてからゴール方向へ右足で蹴り込む。「相手惑わせて、タイミングずらしてからゴールに向かっていくようなキックにしようと。触らなくても、ちょっと触っても入るボール」は、“狙い通り”にゴール前の混戦を抜けてそのままゴールに吸い込まれた。

 右手を振り上げて同点ゴールを喜ぶ河上の下へチームメートが駆け寄る。この一撃が、劣勢だった前半から立て直しつつあった阪南大高を勢いづけた。6分後に逆転した後も、阪南大高はボールを保持しながら試合の主導権を握っていく。

 その中で「前向きに行くボランチのタイプ」という河上は、迫力のある動きで奪いに来る流経大柏のプレスに怯むこと無く、ボールをコントロール。冷静に相手をいなし、パスを振り分けてチームを前進させていた。

 ドリブルはアザール、パスはイニエスタを参考に両方の質の高い選手を目指すMFは、課題というセカンドボールの処理や競り合いでも奮闘。「この遠征を通して良かった」(平野コーチ)という評価を得て、MVPに選出された。

 今年は6月に骨折して復帰まで4か月を要した。その間サポートしてくれた人たちに感謝。「ここまで来れたのも親のおかげでもあるし、サポートしてくれたり、一緒に戦ってくれたメンバーもいる。(離脱中は)コーチや監督も気にかけてくれていた。その人たちの協力があってこそ今があると思うので、感謝したい」と河上。自身“初めて”という全国大会でリラックスしてプレーできたというMFの次の目標はトップチームでの活躍だ。

「先輩がいるんですけれども、自分がもっと引っ張って中心人物になれるように」。技術と賢さを兼ね備えた「全国ルーキーMVP」の2年目に注目だ。

(取材・文 吉田太郎)

●【特設】2018年度ミズノ全国ルーキーリーグ交流大会

TOP