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「差別的チャントで歪められた試合」「リーグの信ぴょう性が危機に」ナポリ弁護士が警鐘

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人種差別的なチャントを浴びたナポリDFカリドゥ・クリバリ

 ナポリの顧問弁護士を務めるマッティア・グラッサーニ氏が、イタリアラジオ局『ラディオ・キスキス』のインタビューに応じた。DFカリドゥ・クリバリおよびDFロレンツォ・インシーニェに対する処分を不服としたほか、インテル戦について抗議した。

 26日のインテル戦(0-1でナポリは敗北)で退場処分を受けたクリバリとインシーニェに対し、スポーツ裁判所は2試合の出場停止処分を下した。ナポリの弁護士は「時間を取り、どう動くか検討するが、おそらく上訴を行うことになる」と語り、上訴を検討していることを明かした。

 続いてグラッサーニ弁護士は、試合中、ジュゼッペ・メアッツァの観客からクリバリに対し、「ブー」という動物の鳴き声のような人種差別的なチャントが浴びせられたことを問題視した。

「協会(FIGC)検事の(ジュゼッペ)ペコラーロ氏が意見した通り、試合は規則に則って中止すべきだった。規則は一部、適用されなかったし、(パオロ・シルビオ)マッゾレーニ主審も良識を十分に示してくれなかった。試合は会場の雰囲気によって歪められた。チャントの声がはっきりと聞こえていたにも関わらず、試合は進行された。前半の内になんらかの措置をとっていれば、愚か者どもはチャントを続けなかったかもしれないし、クリバリも出場停止にならなかったかもしれない。もはやリーグ戦の信ぴょう性は危機にさらされ、最悪なイメージがついてしまった。スタジアムは娯楽の場所として考えられなくなってしまう」

 また差別的なチャントに対し、試合の中止を訴えるナポリ指揮官のカルロ・アンチェロッティに賛同する一方、試合の放棄についてはリスクを指摘した。

「彼の言葉を聞いて心を揺り動かされた。もしルールに則った試合の進行を任された者が任務を全うしなければ、まるで自ら正義を下そうと考えているようだった。ピッチを去る前提条件はあったと思うが、慎重に扱う必要がある。もし主審と対戦相手がピッチに残っていれば、0-3で没収試合にされるリスクがある」

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