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開幕戦はPK戦11人目で決着!“アウェー”那覇西が駒澤大高撃破!

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那覇西高が初戦突破!(写真協力=高校サッカー年鑑)

[12.30 選手権1回戦 駒澤大高 1-1(PK9-10)那覇西高 駒沢陸]

 開幕戦は那覇西が制す! 第97回全国高校サッカー選手権が30日、開幕した。15、16年度8強の駒澤大高(東京B)と沖縄の名門・那覇西高との開幕戦は1-1で突入したPK戦の末、10-9で那覇西が勝利。那覇西は19年1月2日の2回戦で岐阜工高(岐阜)対立正大淞南高(島根)戦の勝者と戦う。

 東京都世田谷区の駒沢陸上競技場で開催された開幕戦。世田谷区に位置する“地元”駒大高を“アウェー”那覇西が破った。風上の駒大高が立ち上がりから猛プッシュ。ロングボールやクロス、ロングスローを連発し、3連続CKなども合わせてゴールを狙う。

 守勢となった那覇西だが、気持ちが伝わってくるような守備を見せるCB比嘉来揮(3年)中心にゴール前で奮闘。MF涌井蓮(3年)の強烈な左足をブロックするなど、守備から相手に食い下がる。

 そして、前線のFW高良竜太朗(3年)にボールが収まった際にはチャンスも。25分には高良を起点とした速攻から右サイドから崩し、最後は右SB大城琉賀(3年)のクロスをファーのMF金城竜馬(3年)が左足で叩いた。

 前半半ばから終盤にかけてやや勢いが衰えた感のあった駒大高だったが、リードして前半を折り返す。36分、右SB山田英生(3年)の右足シュートがDFに当たり、ゴール前へ。これをエースFW原田大渡(2年)が右足ダイレクトボレーでゴールに突き刺した。

 後半も主導権を握っていたのは駒大高の方だった。那覇西をPAまで押し込み、MF江藤惇裕(3年)や涌井がミドルシュート。だが那覇西は身体を張ってブロック。追加点を許さない。そして、10番MF宮城海(3年)中心にビルドアップやカウンターを繰り出していた那覇西は後半13分、“切り札”MF上原綾斗(3年)を右サイドに投入。これに伴い、右サイドから前線へ移ったFW宮國永遠(3年)がスーパーゴールを決めた。

 15分、敵陣中央でボールを収めた宮國が飛び込んで来た相手CBを巧みにかわして前進。そのまま放った右足ミドルがゴール右上隅に突き刺さった。この一撃で那覇西がリズムに乗る。良い形でボールを奪うシーンが増加。カウンターから数的優位を作るシーンやビルドアップから相手の背後を取るシーンを作り出す。

 25分には右SB大城、29分には交代出場のMF上原響輝(3年)が抜け出しからビッグチャンスを迎える。駒大高は左SB島田竜汰(3年)の好カバーリングやGK宮崎雅崇(3年)のビッグセーブで逃れたが、“アウェー”那覇西が攻めるたびに会場が沸いていた。

 駒大高は後半40分、右クロスのこぼれ球を涌井が右足シュート。素晴らしい弾道の一撃がゴールを捉えたが、那覇西GK新垣凱斗(2年)が懸命に伸ばした手に当て、ボールはポストを叩いた。アディショナルタイムには那覇西もセットプレーからチャンスを作ったが、駒大高DFも粘り、開幕戦はPK戦に持ち込まれた。

 先攻・駒大高はCB齋藤我空主将(3年)の右足シュートが枠を外れ、那覇西は3人目・比嘉のシュートが枠上へ。その後両校決め合い、11人目までもつれ込んだPK戦は駒大高GK宮崎のシュートを那覇西GK新垣がストップする。最後は新垣が右足シュートを決めて決着。10-9で那覇西が勝ち、沖縄県勢5年ぶりとなる初戦突破を果たした。

(取材・文 吉田太郎)

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