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技巧派軍団・帝京長岡が3大会ぶり初戦突破!華麗に6発で高知西を下す

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帝京長岡高が6発大勝(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.31 全国高校選手権1回戦 帝京長岡6-0高知西 駒場]

 第97回全国高校サッカー選手権は31日、1回戦を行い、浦和駒場スタジアムの第1試合では帝京長岡(新潟)が高知西(高知)を6-0で下し、2012年度大会以来3大会ぶりに初戦を突破した。来年1月2日の2回戦では旭川実(北海道)と対戦する。

 夏のU-18全日本フットサル選手権を制した技巧派軍団が全国レベルの技術を示した。谷口哲朗総監督は「中央のコンビネーションとサイドからの仕掛けを使い分けてストロングにしていこう」という積み上げをピッチ上で表現。「本人たちのインスピレーションを重ねてうまくシュートまでつなげた」と持ち味を発揮した満足のスタートとなった。

 序盤から狭いスペースでパスをつないで攻撃のリズムをつくり、幸先良く先制に成功した。前半12分、DF吉田晴稀(2年)のアーリークロスを受けたPA内左のMF谷内田哲平(2年)が巧みなタッチから左足シュートを突き刺した。

 反撃を仕掛けたい高知西は前半17分、左CKの流れからDF市川陽太(3年)のヘディングシュートがクロスバーに直撃するチャンスをつくったものの、直後のカウンターから失点。前半18分、DF手塚克志(3年)のフィードに抜け出したFW晴山岬(2年)が鋭い仕掛けから右足を振り抜き、ネットを揺らした。

 2-0とリードを広げた帝京長岡は個々のテクニックと連動性の高さを見せ、流動的に動いて高知西を翻弄する。前半27分にはMF田中克幸(2年)が右ポスト直撃のシュートを放つなど攻撃を畳み掛けたが、高知西もGK石川敦也(2年)を中心にした守備陣が粘った。帝京長岡は後半開始と同時に4-4-2の中盤をダイヤモンド型に変えて前から圧力をかけると、エースが連続ゴールを挙げた。

 後半3分、谷内田の絶妙なスルーパスで最終ラインの裏に抜け出した晴山はGKとの1対1を制して右足シュートを沈め、3-0。後半6分にも吉田のパスから右足でゴールを陥れ、ハットトリックを達成した。勝利を決定付けた帝京長岡は交代カードを切りながらも、攻撃の手を緩めない。

 なおも攻め込み、後半19分には華麗なパスワークからMF礒貝飛那大(3年)のパスを途中出場のFW冬至直人が右足で押し込み、5-0。帝京長岡は守備の時間帯も球際で強さを発揮し、出足鋭い寄せで高知西の攻撃を阻んだ。

 ショートカウンターからの猛攻も跳ね返すと、後半アディショナルタイムにMF礒貝飛那大(3年)がとどめを刺し、6-0で大勝した帝京長岡。シュート数21対3というワンサイドゲーム。GKも交代して5枚の交代枠を使い切った谷口監督は「選手を代えて追加点を取れたことは2回戦以降、サブの選手の奮起になる」と指摘。中1日で迎える旭川実戦もスタイルを貫く。「立ち上がりから自分たちらしく前からボールを奪いにいく。後ろからボールを組み立てて奪われる部分を徹底したい」と意気込んだ。

(取材・文 佐藤亜希子)

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