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PKに始まりPKで決着…後半AT弾で追いついた丸岡、東山とのPK戦を制して6年ぶり初戦突破!

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丸岡高が6年ぶりに初戦突破(写真協力・高校サッカー年鑑)

[12.31 選手権1回戦 丸岡2-2(PK5-4)東山 ニッパツ]

 第97回全国高校サッカー選手権の1回戦が31日に各地で開催された。3年ぶり29回目の出場となる丸岡高(福井)は、ニッパツ三ツ沢球技場で22年ぶり3回目の出場の東山高(京都)と対戦。試合は2-2のまま80分間で決着がつかず、PK戦を5-4で制した丸岡が2012年度大会以来の初戦突破を果たした。2回戦は来年1月2日に行われ、駒沢陸上競技場で米子北高(鳥取)と対決する。

 試合は開始早々に動いた。丸岡は前半1分、PA内左でドリブルを仕掛けたFW明間希(2年)が相手のファウルを誘い、PKを獲得。同2分にキッカーのFW田海寧生(2年)が右足で放ったシュートは東山GK荒木光汰(3年)に止められたが、田海が跳ね返りを自ら右足でプッシュし、先制ゴールを挙げた。

 その後は丸岡がボール奪取からのカウンター、東山がサイドを起点とした攻撃でゴールに迫る展開となる。すると前半32分、ドリブルでPA内左に切れ込んだFW久乘聖亜(3年)がFW中村晃大(1年)に倒され、今度は東山がPKをゲット。同33分に自らキッカーを務めた久乘が右足で豪快にゴール左へ蹴り込み、1-1と同点に追いついて折り返した。

 後半はこう着状態が続いた中、次の1点を奪ったのは東山。後半29分、セットプレーの流れから途中出場のMF掛見直央(1年)が左サイドから右足でクロスを送ると、ニアで攻め残っていたDF井上竜稀(3年)がヘディングでゴール右に決め、2-1と逆転に成功する。

 このままタイムアップを迎えるかに思われたが、終了間際にドラマが待っていた。後半アディショナルタイム2分に丸岡MF馬場脩介(3年)が前方にパスを送り、受けたMF宮永任(3年)がPA内左で「練習通り」という巧みな切り返しから右足でシュート。綺麗に巻いたボールがゴール右隅の絶妙なコースをとらえ、「3年ぶりだったのでどうしても一つ勝ちたかった」(小阪監督)という丸岡が土壇場で2-2と試合を振り出しに戻した。

 迎えたPK戦では、後攻の丸岡が勢いそのままに5人のキッカー全員が成功。守ってもGK倉持一輝(2年)が東山3人目のFW大八木陽一(3年)のシュートを見事に読んでストップし、PK5-4で2回戦への切符をつかんだ。一方、東山はインターハイ4強の実力を発揮し切れず、無念の初戦敗退となった。

(取材・文 阿部哲也)
●【特設】高校選手権2018

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