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C大阪から長崎総科大附にきて1年…MF鈴木冬一は小嶺監督の元で“有終の美”誓う

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12月30日、選手権開会式直前の鈴木冬一

 本日2日の2回戦から選手権に登場する長崎総合科学大附高(長崎)。そのエースであるMF鈴木冬一(3年=湘南内定)は不退転の覚悟をもって最初で最後の選手権に臨もうとしているーー。

 鈴木はセレッソ大阪の下部組織で育ち、U-17W杯メンバーをはじめ各年代の代表に名を連ねてきた。C大阪U-18時代の2017年には2種登録され、C大阪U-23でJ3デビューをはたし、3試合に出場。そんな将来を嘱望されてきた逸材が、2018年3月にC大阪を退団、長崎総科大附への“電撃移籍”を発表した。

「一番は小嶺(忠敏)先生です」。長崎総科大附へ転入した理由は、指揮官の存在だったと選手権開会式直前に鈴木は語る。「練習が厳しいということも言われていましたけど、それでも選んだのは小峰先生が大きかったです」。実際、トレーニングはハードなものだったという。「いままで楽しいことも、キツイこともありましたけど、初めての経験が多かったという1年でした」。特に印象的だったことを聞くと、「そうですね…。どれもキツイことになっちゃうかもしれないですけど、試合が終わった後に走りに行ったり。でも、その経験が今後につながると思うので、プラスになっています」と笑顔も交えながら振り返った。

 そして、高校サッカーの最大の目標である冬の選手権へ。「小中高だけでなく、大人の方も憧れる場。観客の方も多いですし、自分の名前を多くの方に知ってもらう場でもあるので、憧れを感じていました」。高体連への道を選んだからこそたどり着いた夢の舞台だ。

 チャレンジすることを決意した鈴木の1年は、集大成を迎える。「まだ選手権が終わっていないので、堂々と『良かった』とは言えません」。その選手権では明確なゴールがある。「日本一を目指すのは当たり前ですけど、全国には壁があると思うので、その壁をひとつひとつ登りつめて、最後に『ここにきて良かった』と終わりたいです」。仲間たちとともに日本一を目指す。

(取材・文 奥山典幸)

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