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190cm望月謙が先制点&PK奪取、前回4強の矢板中央が日章学園下し初戦突破

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先制点を決めた矢板中央FW望月謙(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 選手権2回戦 日章学園高1-2矢板中央高 ニッパツ]

 第97回全国高校サッカー選手権は2日、2回戦を行い、ニッパツ三ツ沢球技場の第1試合では前回大会4強の矢板中央高(栃木)が日章学園高(宮崎)と対戦し、2-1で競り勝った。明日3日の3回戦では立正大淞南高(島根)と対戦する。

 ガーナ人の父を持つ190cmの長身FW望月謙(3年)をターゲットに攻撃を仕掛ける矢板中央だが、日章学園守備陣も体を張って対抗。起点をつくらせず、序盤は膠着状態が続いた。試合が動いたのは前半20分。矢板中央はDF内田航太郎(3年)がPA左手前からゴール前にクロスを上げると、飛び出してきたGK小原司(3年)が味方DFと重なってクリアし切れず、こぼれ球を望月が右足で蹴り込んだ。

 相手のミスを突いて先制に成功した矢板中央は前半26分にもビッグチャンスをつくる。右クロスをPA内で受けたMF森高玲(3年)が右足でシュート。GK小原の弾いたボールにDF後藤裕二(3年)が詰めたが、シュートはクロスバーを叩いた。さらに跳ね返りをもう一度森高が左足で狙ったが、再び小原が右手1本でビッグセーブ。渾身の連続セーブで追加点を許さなかった。

 日章学園は左サイドのMF河原淳(3年)が起点となり、ドリブルにパスワークを織り交ぜながらゴールを目指すが、パスがかみ合わない場面も目立ち、なかなかチャンスをつくれない。矢板中央は前半35分、森高に代えてMF飯島翼(3年)を投入。飯島は望月と2トップを組み、FW伊藤恵亮(3年)が左サイドハーフにポジションを下げた。

 1点ビハインドで前半を折り返した日章学園は後半5分、河原の右CKがファーサイドに流れてきたボールをDF高田椋汰(3年)がおさめて左足を振り抜いたが、クロスバーを越える。矢板中央も同11分、中盤からのロングパスに反応した伊藤が左サイドから中に切れ込み、右足でシュート。これをGK小原が弾き出すと、日章学園はここから一気のカウンターで最後は河原がフィニッシュまで持ち込むが、右足のシュートは枠を捉えられなかった。

 試合が徐々に激しさを増す中、矢板中央は後半15分、左サイドでボールを受けた望月がドリブルで仕掛け、PA内に入ったところでDF古賀照也(1年)に倒された。このプレーで獲得したPKを飯島が落ち着いてゴール左に決め、2-0。リードを広げられた日章学園だが、直後の後半20分、河原の左CKがオウンゴールを誘い、すぐさま1点を返した。

 1点さに追い上げられた矢板中央は後半21分、足をつった伊藤に代えてMF板橋幸大(3年)、同25分には望月を下げてU-19フットサル日本代表でもあるFW大塚尋斗(3年)をピッチに送り込んだ。日章学園もFW平原正規(3年)、MF梅野達也(3年)を投入し、最後の反撃に出るが、あと一歩及ばず。そのまま1-2で敗れ、無念の初戦敗退に終わった。

(取材・文 西山紘平)

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