beacon

青森山田が怒涛6得点で草津東を撃破! 指揮官は「16年度優勝メンバーに似ている」と評価

このエントリーをはてなブックマークに追加

青森山田が大量6得点で初戦白星スタート(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 選手権2回戦 青森山田6-0草津東 ニッパ球]

 第97回全国高校サッカー選手権は2日に2回戦を行った。ニッパツ三ツ沢球技場の第2試合は、22年連続24回目出場の青森山田高(青森)と2年連続10回目出場の草津東高(滋賀)が対戦。前回大会と同カードとなった試合は、青森山田が6ー0で勝利した。青森山田は明日の3回戦で大津高(熊本)と対戦する。

 2016年度王者の青森山田が序盤から試合を支配する。前半13分、MFバスケス・バイロン(3年/いわきFC内定)が右サイドから前線にパスを送り、FW佐々木銀士(3年)が落とすと、MF天笠泰輝(3年)が左足を一閃。鋭い弾道がゴールネットを揺らし、青森山田が早々にスコアを動かした。

 1-0にした青森山田はその後も勢いを増していく。前半27分には左サイドのDF豊島基矢(3年)のクロスを佐々木がバイシクルシュートで合わせるも、ゴール左外へ。同30分には天笠が右サイドに展開すると、バスケスがカットインから左足シュートを放つが、ゴール上に大きくはずれた。

 すると再び青森山田が追加点。前半38分、バスケスが右サイドからPA右に進入し、深い位置からスライディングで折り返す。PA中央のMF武田英寿(2年)が冷静に右足で流し込み、2-0とリードを広げた。

 青森山田の黒田剛監督は「こういう観客数を目の前にして、ちょっと固さも見られた」と前半の出来に満足せず。後半から修正をかけていくと、青森山田の攻撃はさらに厚みを増していく。

 青森山田は後半8分、左サイドから武田が左足クロスを放ち、MF檀崎竜孔(3年/札幌内定)が頭で合わせるも、わずかにゴール枠外に。すると同13分、檀崎の左CKをニアサイドのDF橋本峻弥(3年)がヘディングで押し込み、3点目とした。

 青森山田は得点を重ねる。後半27分、檀崎の右CKをDF三國ケネディエブス(3年/福岡内定)が右足で合わせ、さらにゴール前のMF武眞大(3年)がワンタッチで流し込んで4点目。さらに同28分、バスケスのシュートのこぼれ球を途中出場のFW小松慧(3年)が流し込んで5点目とする。同34分にはバスケスがPA右から左足シュートをゴールに突き刺し、ダメ押しの6点目となった。

 草津東は高さとスピードを持つFW渡邉颯太(2年)や中盤の要・MF山本佳輝(3年)が積極的に相手陣地に攻め上がる。しかし、青森山田は三國とDF二階堂正哉(3年)が最終ラインに立ちはだかり、さらに中盤の天笠が豊富な運動量と素早いボール奪取で存在感を発揮し続け、草津東の攻撃をシュート2本に抑えてみせた。

 17年度の選手権2回戦も同カードだった両者。0-5で敗れた草津東にとって365日後のリベンジマッチとなったが、その雪辱を果たすことはできず。青森山田が6-0で3回戦進出を果たした。

 黒田監督は初戦突破に、「明日はだいぶリラックスして入れるかなと思う」と安堵。しかし「立ち上がり悪いとかっていうことが後々仇となってくるので、明日はそういうことがないようにしっかり準備できれば」と気持ちを切り替える。

 今年のメンバーについては「個性があって、人間的なパワーがある子たち」と評する指揮官。「噛み合えばいいんでしょうけど、噛み合わない瞬間はとことん乱れることもあるので」と釘を刺しつつも、「そういう意味では、2016年のメンバーに似ている」と2年前の優勝時の雰囲気に似たものを感じているようだ。

(取材・文 石川祐介)
●【特設】高校選手権2018

TOP