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「ゴールが大きく見えた」矢板中央の10番飯島翼が決勝PK

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PKで追加点を決めた矢板中央MF飯島翼(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 選手権2回戦 日章学園高1-2矢板中央高 ニッパツ]

 不思議と緊張はなかった。矢板中央高(栃木)は1-0の後半15分にFW望月謙(3年)がPKを獲得。絶好のチャンスにペナルティースポットに向かったのが10番を背負うMF飯島翼(3年)だった。

「いつもよりゴールが大きく見えた。自信を持って蹴れた」。ゴール左に叩き込む追加点が結果的に決勝点になった。昨年の全国選手権でも2年生ながら背番号10を任された飯島だが、4試合とも途中出場で無得点。チームは過去最高タイの4強入りを果たしたが、「去年は先輩方の力が大きかった。自分が勝利に貢献できたかというと、そんなことはない」という悔しさを味わった。

 この日も前半35分からの途中出場。高橋健二監督は「流れを変えることのできる選手。これからもどこで使うかがポイントになる」とスーパーサブとしての起用を示唆するが、その左足はセットプレーのキッカーとしても相手の脅威になる。

 夏の全国高校総体では1回戦で東福岡高(福岡)に1-2で敗れ、初戦敗退。プリンスリーグ関東で優勝し、プレミアリーグ昇格を懸けて挑んだプレーオフ2回戦では大津高(熊本)に1-2で敗れ、あと一歩のところで昇格を逃した。「インターハイでも参入戦でも九州勢に負けていたので、絶対に負けられなかった」。同じ九州勢の日章学園高(宮崎)との選手権初戦で“リベンジ”を成し遂げ、明日3日の3回戦では立正大淞南高(島根)と対戦する。

 立正大淞南には昨年12月14日に行われたプレミアリーグプレーオフ1回戦で対戦しており、1-0で勝っている。それでも飯島は「自分たちが勝っているけど、満足できる内容ではなかった」と指摘。立正大淞南は今大会、1回戦で岐阜工高(岐阜)に4-0、2回戦で那覇西高(沖縄)に6-1と大量得点を奪い、勢いに乗っている。「向こうは負けられない気持ちで来ると思う。それに飲まれず、自分たちのサッカーをしたい」と気を引き締めた。

(取材・文 西山紘平)

●【特設】高校選手権2018

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