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[MOM2776]龍谷FW出口陸(3年)_2発!大学陸上部の指導歴持つ父と磨いたスピード発揮

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龍谷高FW出口陸は2得点の活躍で勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 選手権2回戦 羽黒高 0-3 龍谷高 フクアリ]

 50m走のタイムは5秒9。抜群のスピードを持つ龍谷高FW出口陸(3年)が、先発起用に応えて2得点を叩き出した。

 前から行くというメッセージを込められて太田恵介監督から先発で送り出された出口は、相手の背後を狙うことを考えていたという。同時に、「今大会結構(各試合で)みんな点獲っていて入りやすいと思っていた」という出口は得点にもこだわっていた。

 前半3分、その出口が初出場の龍谷に全国初ゴールをもたらす。自陣からPAへ放り込まれたロングボールに反応した出口は、DFと競りながらボールを収めると、ゴール方向へドリブル。そのまま思い切り良く右足を振り抜いてゴールネットを揺らした。

 このゴールでチームを勢いづけた出口は、2-0の前半32分に2点目を奪う。MF横山太一(3年)のスルーパスで抜け出すと、右足ダイレクトでゴールを破った。決して技術レベルの高い選手ではないかもしれないが、それでも「どんどん走ってくれる」(太田監督)という俊足ストライカー。「シュートは迷ったらいけないと思っているので、基本迷いなく打つことなく打つようにしています」という思い切りの良さと俊足で2ゴールを奪ったほか、前線からのプレッシングや身体を張ったボールキープでもチームに貢献していた。

 父・一善さんは、かつて福岡大で陸上部のコーチを務めていたという経歴の持ち主。中学時代に出口は父の指導の下、近所の坂道でダッシュを繰り返してから登校していたという。50m10本、インターバル、そしてタイム走……そこで養われた脚力がこの日、龍谷に全国初白星をもたらした。

 3回戦でもやるべきことは変わらない。「とにかく、自分の役割を果たすことを意識して、それあっての点だと思っている。それをやれば自ずと結果はついてくると思っている。とにかく背後をついて相手の脅威になるようにやっていきたい」。3回戦でも走って、走って、走り回る。

(取材・文 吉田太郎)

●【特設】高校選手権2018

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