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[MOM2778]瀬戸内FW中川歩夢(2年)_“ゴールが見えたら打つ”を実践

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{c|瀬戸内高}}(広島)のFW中川歩夢(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 選手権2回戦 都市大0-1瀬戸内 味フィ西]

 前半22分、右サイドから中央にドリブルで持ち込んだ瀬戸内高(広島)のFW中川歩夢(2年)は、ミドルレンジから迷わず左足を振り抜く。ボールは相手に当たって勢いを弱めたが、これが幸い。GKのタイミングを外したシュートがゴール右隅に吸い込まれていった。

 “ゴールが見えたら打つ”を実践した結果だった。今季プリンスリーグ中国では2点、選手権予選でも1得点。チーム貢献度はあるが、数字的には物足りない成績となっていた。だからこそ結果が欲しい。得点の場面は「ゴールの位置は分かったので、しっかり枠に飛ばす意識」で迷わず左足を振った。

 利き足は右。しかし「両足蹴れる」ことを自分の武器にしている。コースが甘かったことで「60点の出来」とやや厳しめの評価を下したが、「チームを勝たせることが一番」という意味では、100点満点の答えを出した。

 OBのFW安部裕葵(鹿島)は入れ替わりのため直接的な接点はないが、やはり意識する存在。選手権の出場はなかったが、全国大会に出たいという思いをもって瀬戸内に進学した。

「先輩からは、(安部は)私生活から意識が高くて、サッカーだけに集中して生活を送っていると聞いている。自分もそれを目指して意識を変えていければいいかなと思います」

 憧れの先輩も成しえなかった選手権の舞台に立つこと、そしてゴール。“先輩越え”は飛躍への足掛かりとなる。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2018

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