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「諦めない、粘り強い。秋田の県民性」秋田商は敗色濃厚からしぶとく“平成初”の8強

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苦しい時間帯も耐えて守り抜いたDF松野真士(2年)(写真協力『高校サッカー年鑑』) 

[1.3 全国高校選手権3回戦 龍谷1-1 PK2-4秋田商 フクアリ]

 敗色濃厚だった秋田商高は終盤の粘りが結実した。終了間際の後半40分、CKからDF山本翔太(3年)の土壇場ヘッドで1-1に追いつくと、勢いそのままにPK戦を制した。

 14大会ぶりの2回戦、19大会ぶりの3回戦進出。最多44回出場の伝統校とはいえ、選手権の勝利から離れていただけに、中0日の連戦の影響で走力は落ちていた。それでも、体を張った伝統の守備で最小失点にとどめ、最後の力を振り絞った。「野球のように逆転ホームランはないですが、コツコツと粘り強くやってきて良かった。諦めない、粘り強いのが秋田の県民性」。小林克監督は感慨深げにそう話し、選手たちの奮闘を称えた。

 東京都出身のGK山口雄也(3年)はこの龍谷戦で初失点を喫した。ただし、四日市中央工高(三重)、富山一高(富山)と強豪を相手に無失点を続け、シュートへの好反応を見せていた守護神を「この大会で当たっていた。ゾーンに入っている」と見た小林監督は勝機を見出していた。「山口が必ず1本止める。信じて蹴り込んでこい」と3年生たちを送り出した。

 指揮官の言葉通り、山口の集中力は研ぎ澄まされていた。1人目のコースを絶妙な予測で防ぎ、殊勲のストップ。3人目も横っ飛びして左ポストに当ててかき出した。小林監督は「追いついた方のパワーもあると思うけど、1本目を止めたことが大きい」と好パフォーマンスに目を細めた。

 キッカー陣も1人目のMF鈴木宝(3年)が左ポストに当ててネットを揺らすと、続くDF高橋海陽(3年)、MF 柏谷一輝(3年)、MF長谷川悠(3年)が鋭くコースを突き、4人連続で成功。1986年度(昭和61年)以来、32大会ぶりの準々決勝へ。昭和の時代に57年度、66年度大会を制した古豪が平成最後の選手権で、“平成初”のベスト8進出を決めた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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