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秋商の10番はクロース目指す1年生ボランチ原田「自分のパスで先輩を助けたい」

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1年生で10番を背負うMF原田悠翔(写真協力『高校サッカー年鑑』) 

[1.3 全国高校選手権3回戦 龍谷1-1 PK2-4秋田商 フクアリ]

 秋田商高(秋田)の10番を背負うのは期待の1年生ボランチだ。チームは1回戦で四日市中央工高(三重)、2回戦で富山一高(富山)と強豪校を続けて撃破。3回戦は試合終盤の劇的同点弾からPK戦で龍谷高(佐賀)を下し、快進撃を続けている。MF原田悠翔は「初戦よりも緊張はなくなってきた」と大舞台で持ち味を発揮した。

 1点を追う反撃の後半に攻撃の起点となった。広い視野で的確なサイドチェンジのキックを繰り出し、DFラインの裏にパスを配給。「ボールを触れば触るほど良くなるタイプだと思っている。何回も蹴っていくうちにいいボールを出せるようになってきた。今日はいいキックができたと思う」。後半33分にはクロスバー直撃のシュートもあり、存在感は際立った。

 昨年4月に秋田商に入学し、キック精度に磨きをかけている。「まだ伸びている」という180cmの身長とともに、ポテンシャルを秘めた16歳の伸び代は大きい。目標とする選手はドイツ代表MFトニ・クロース(レアル)。正確無比なパス精度を持つ世界トップクラスのMFを目指し、将来は「海外で活躍できるような選手になりたい」と意識を高く持っている。

 32大会ぶりに進出した準々決勝は鹿島内定DF関川郁万(3年)を擁する流通経済大柏高(千葉)と対戦。優勝候補に怯まず、古豪の意地を見せるつもりだ。原田は「自分のパスでチームを勝たせたいという思いがすごく強い。今まで先輩に助けられてきた分、自分のパスで助けたい」と強い決意を示した。

(取材・文 佐藤亜希子)

●【特設】高校選手権2018

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