beacon

“秋商旋風”優勝候補の流経大柏と堂々渡り合う「勇気をもって戦えた」

このエントリーをはてなブックマークに追加

秋商旋風はベスト8で止まった(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.5 選手権準々決勝 秋田商高 0-1 流通経済大柏高 フクアリ]

 優勝候補の流通経済大柏高を相手に堂々と渡り合った。“秋商旋風”の秋田商高(秋田)の挑戦は8強で止まったが、スタンドからは惜しみない拍手が送られていた。

 前半6分にロングスローのこぼれ球を決められて失点。しかしその後は粘り強く守ると、逆に相手ゴールに迫る場面を何度も作った。小林克監督も「勇気をもって、強い気持ちで戦えた」と清々しい表情。「正々堂々としていて、スカッとする試合でした」とイレブンの奮闘を称えた。

 秋田県勢として14年ぶりの勝利。それも四日市中央工や富山一といった優勝経験校を破っての快進撃。最多出場44回の古豪が存在感を見せつけた。

 夏の高校野球で、同郷の金足農業が快進撃“金農旋風”を巻き起こしたことで、「冬は俺たちも」と意気込んで臨んでいた今大会。ただし史上最多出場を誇る古豪と言えど、近年は全国大会で結果を残せていなかっただけに、「選手権でベスト8に来れたのも夢のようなこと」と本音を語る部員も多い。

 見せつけた秋田県の底力。「選手権という大会は素晴らしい大会だった」と総括した小林監督は、「こちらが100回、1000回と言っても分からないことを、この一試合で肌で感じたと思う。より大きく成長してほしい」と10番MF原田悠翔(1年)ら下級生が多く残る新生イレブンへの期待を語っていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2018

TOP