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[MOM2800]静岡学園MF小山尚紀(2年)_中央を割るドリブラー、“裏選手権”から選手権へ

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静岡学園高MF小山尚紀はドリブルで中央の局面を打開

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.6 NB CUP決勝 日大藤沢高 1-4 静岡学園高 時之栖裾野G]

 昨年は「結果を全然残せなかった。練習の時も良いプレーができなかった」ということで公式戦出場はわずか。だが、NEW BALANCE CUP 2019 in TOKINOSUMIKA(通称:裏選手権)では、優勝した静岡学園高の選手の中でも特に目立つようなプレーをしていた。

 トップ下の位置に入ったMF小山尚紀(2年)の魅力は中央からのドリブル突破だ。相手DFにボールが引っかかることもあるが、数的不利でも果敢にチャレンジするドリブラーは、そのアジリティとテクニックによって1人、2人とかわしてシュート、ラストパスにまで持ち込んでしまう。

 前半21分に生まれた同点ゴールは彼のドリブル突破によって獲得したCKから生まれたもの。後半10分にチーム3点目のゴールを決めた小山は、その後も中央突破やスルーパスから日大藤沢高ゴールを目指し続けていた。

「自分はトップ下で出させてもらったので、もっと真ん中を割っていきたいと思っていた。もっと中で崩していけたらいいと思う」。1年時のルーキーリーグからドリブルスキルの高さを発揮。同学年の俊足MF松村優太(2年)が先にAチームでチャンスを掴み、U-17日本代表入りも果たしたが、小山も高いレベルで活躍する可能性を秘めたプレーヤーだ。

 齋藤興龍コーチは「アイツもここから楽しみ。ちょっと引っかるけれど、それでも行くので相手にとっても嫌だと思います」と期待。普段の静岡学園の練習強度が高いため、今回は比較的余裕を持ってプレーをすることができたという。その小山は、守備面やシュートの課題に取り組みながら、今大会で全国の強豪相手に勝負できることを証明した武器をさらに磨いていく。

「今日みたいに引いてくる相手に対してもミドルシュートとかでこじ開けたり、狭い中でも割っていけるドリブルなどを身に着けていきたいです。個人的には毎試合点を獲れるように。点とアシストにこだわっていきたいです。結果という部分にこだわって、それが最終的にチームの勝利に繋がったらいいと思います」。“裏選手権”で活躍したドリブラーは1年後の選手権を目指して努力を続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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