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「ずっと勇人が背負い続けてきた」…弟・寿人が覚悟の千葉復帰

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ジェフユナイテッド千葉FW佐藤寿人

 02年にチームを離れた男が、18年ぶりに古巣へと戻ってきた。双子の兄が背負い続けてきたチーム。その思いがあるからこそ、FW佐藤寿人は再びともに歩みを進め、ジェフユナイテッド千葉をいるべき場所に戻そうと覚悟を持ってシーズンに臨もうとしている。

 千葉の下部組織で育った寿人は00年にトップチーム昇格を果たしたものの、02年に出場機会を求めてC大阪へと移籍し、その後は仙台、広島、名古屋でプレー。その間、J1リーグ404試合161得点、J2リーグ125試合55得点という輝かしい成績を残してきた。しかし、その間も古巣である千葉の動向は気になっていた。

 09年にJ2に降格した千葉はプレーオフに出場しながらも、なかなかJ1復帰を果たすことができず。気付けば、今季はJ2リーグ在籍10年目を迎えることになった。その間、象徴的存在としてチームを支えてきたのが、双子の兄であるMF佐藤勇人だった。08、09年こそ京都でプレーしたが、10年に千葉に復帰するとチームのJ1昇格のために全力を尽くしてきた。

 寿人は言う。「兄の勇人がずっと、このクラブを背負い続け、苦しい時も戦い続けてきた」と――。

 兄の姿を見るだけでなく、直接話をすることもあった。「勇人の想いをずっと聞いていた」こともあり、「ただ、勇人とプレーする、ただ、ジェフに復帰する、というわけにはいかない思いがあった」と生半可な気持ちで古巣に戻ることはできなかった。だからこそ、千葉に移籍する可能性があっても、勇人に相談することはなかったという。

「相談できなかったことは勇人にも説明した。相談して、という気持ちはなかった。勇人の想いを知っているからこそ、自分がその覚悟を持てないと難しいと思ったし、自分の中で本当に覚悟を持って向かっていけるかを自問自答した。でも決断してからは、すべてをそこに捧げようと思っている」

 再び兄と同じユニフォームに袖を通し、同じ目標に向かうために復帰を決断。自身の決断を勇人に伝えた際には「すごく喜んでくれた」ようで、今後は「勇人がずっと引っ張ってきたと思うけど、そこを弟である僕が一緒に背負っていく」と兄とともにチームを支えていこうとしている。「『J1に戻りたい』と思ってやっているようでは覚悟が足りないし、たどり着けない。簡単ではないけど、『J1に戻る』と言い切るくらいの想いを皆で持って、全員で戦い抜きたい」。必ず、J1に戻る。今は、その気持ちしかない。

(取材・文 折戸岳彦)

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